CO2排出量に応じて利用が制限される、スウェーデン発のクレジットカード

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気候変動の抑制に向けてCO2排出量の削減が急務となっているいま、あらゆる企業がCO2削減に取り組んでいる。しかし、いち消費者として日々の買い物がもたらす「CO2排出量」について意識している人はどれだけいるだろうか。

スウェーデンのフィンテック企業「Doconomy」は、日々の消費活動におけるCO2排出量を測定・管理できるクレジットカード「DO」の提供を発表した。プレミアムカード「DO Black」には、CO2排出量に応じて利用が制限されるという機能がプラスされる。

CO2排出量に応じて利用が制限

プレミアムカードでは、CO2排出量に応じてクレジットカードの利用が制限される。

「DO」を使って商品やサービスを購入すると、その商品・サービスの購入がもたらすCO2排出量が自動計算される。利用者はアプリ上でCO2排出量を確認できるほか、「CO2削減プロジェクト」への投資により自身のCO2排出量の埋め合わせをすることも可能だ。例えば、「ストーブを低燃費なものに取り換える」、「風力発電所を建設する」など国連が認定したCO2削減プロジェクトに投資することができる。

また、「DO」の加盟店から環境に優しい商品を購入すると、「DO credit」というポイントがもらえ、さらなる投資を行うことができる。クレジットカード自体も自然由来の素材でできており、大気汚染物質をリサイクルしたインクを用いて印刷を行うなど、エコなカードになっている。

さらに、プレミアムカード「DO Black」には、CO2排出量の合計に応じてカードの利用が制限されるという機能もプラスされる。より多くの消費を促進するのが狙いの一般的なプレミアムカードとは大きく異なるのが特徴だ。

Doconomyは、金融、テクノロジー、通信業界などのプロフェッショナルが気候変動問題の解決策を開発するために立ち上げた、スウェーデンのフィンテック・スタートアップだ。

Doconomyによると、スウェーデンではCO2排出量の60%以上が消費に関連しており、気候変動問題の解決には消費者一人ひとりの意識と行動の変化が不可欠だという。「DO」を使うことで、消費者・ブランド・生産者のすべてにとって、地球環境に優しい行動をすることがより簡単になるとしている。

購入する商品・サービスのCO2排出量が測定されるだけであれば、消費者が日常の中で意識し続けるのは難しいかもしれない。しかし、プレミアムカード「DO Black」のみの機能ではあるが、CO2排出量の合計によってクレジットカードの利用が制限されるという点が、より直接的にCO2排出量の削減を促してくれる。また、自身の買い物によってもたらされるCO2排出量を、CO2削減プロジェクトへの投資によって補えるという点もユニークだ。

なお、「DO」はスウェーデン国内でまもなくサービス提供開始予定で、Doconomyのウェブサイトでは事前登録を受け付けている。今後は海外展開も考えられる。近い将来、日本でも「DO」を使って、CO2排出量削減を意識した消費生活ができるようになることを期待したい。

【参照サイト】Doconomyオフィシャルサイト
【関連ページ】FinTech(フィンテック)とは・意味