8人に1人が「食料不安」を抱くアメリカでジェイデン・スミスが始めた新事業とは

Browse By

俳優ウィル・スミス氏の息子ジェイデン氏が、日々の食料に困っている人たちに無料で栄養のある食事を提供するフードトラックを1日限定でオープンした。レストランの名前は「I LOVE YOU Restaurant」、シンプルな黒のトラックに白で書かれたメッセージがひときわ目立っている。

フードトラックオープン日は2019年7月8日、ジェイデン氏の21歳の誕生日だ。多くのセレブが誕生日に派手なパーティを行うことが多い中、彼はフードトラックの会社を新たに立ち上げたという。

彼のフードトラックは単に食料を提供するだけでなく、ホームレスや貧困層の人々などに向けてヴィーガンの食事を提供していることが大きな特徴だ。

この活動の背景には、アメリカの貧困問題があった。NPO法人 Feeding Americaが発表した2017年の調査によると、アメリカでは約8人に1人が食料不安に陥っているという。これは、アメリカ国民のうち4000万人が翌日の食料をどう確保するか、心配していることを意味する。

I LOVE YOU Restaurantの活動報告をするインスタグラムに投稿された動画にも、長蛇の列に並び食事を求める人々の姿が映っていた。この動画から、問題の深刻さが感じられると同時に、ジェイデン氏の活動に意味があったことがわかる。

11万人のフォロワーを抱えるI LOVE YOU Restaurantのインスタグラムの最初の投稿には「近い将来、また会おう」とのコメントが残っており、今後さまざまな場所で食事を提供する意欲を示している。

また、彼はフードトラック事業だけでなく飲料会社を立ち上げ、紙容器入りのミネラルウォーター「Just Water」の販売も始めた。近年問題視されているプラスチックごみを生まないために、100%リサイクル可能な紙素材でボトルが作られており、雪解け水や雨などの自然の恵みからできたスプリングウォーターが飲めるという。日本のセブンイレブン(東京・大阪・福岡・沖縄)でも販売しているので、気になった方は手にとってみては。

有名人が社会問題に関する発言・活動を行うことは、日本ではネガティブに見られることもある。しかし、自分の頭で社会に対して何をしたら良いのかを考えることは、民主主義の元では本来自由なはず。さまざまな視点や知識の中で、多くの人が未来を考え、行動や議論を重ねていくことが大切だろう。

今回のジェイデン氏のように社会事業に取り組む人々の姿勢を学び、自分には何ができるかを考えてみる良い機会かもしれない。

【参照サイト】Jaden Smith marks 21st birthday by launching company that gives people in need healthy food – for free
【参照サイト】JUST WATER

FacebookTwitter