「リサイクルしたものは、品質が劣化する」そんな印象を多くの人が抱く時代はもう終わり。リサイクルしてもクオリティが落ちず、逆に価値が上がるものだって存在するのだ。
スイスのブランドFREITAG(フライターグ)が、トラックの幌と使用済みペットボトルからできたスポーツバッグ「F660 JIMMY」を発表した。全国のFREITAG STORE(渋谷店、銀座店、大阪店、京都店)と一部のFREITAG取り扱い店舗で、1月から販売を開始している。
赤や黒、水色などカラフルなこのバッグの製造には、節水プロセスを活用した100%リサイクルペットボトルで作る「We aRe SpinDye®」の非PFC(過フッ素化合物類)繊維が使用されている。
日本にも進出するFREITAGは、スイス・チューリッヒで1993年にデザイナーのマーカスとダニエルのフライターグ兄弟が創業したブランドだ。四半世紀もの間、トラックの幌(タープ)を再利用することにこだわり、ユニークなバッグ製品を次々と世に送り出してきた。
トラックの幌は、物品運搬中の雨や衝撃にも耐えられるように、頑強な設計がなされている。トラックが廃車となり、本来の役目を終えた後も、生地として使用するのに十分な品質を維持しているのがこの幌だったのだ。長年風雨にさらされたことで醸し出されるトラックタープ独特のテクスチャーが味であり、FREITAG製品の特徴である。
一方で、トラックの幌は重量があって柔軟性がないため、素材として使うには不向きな製品もある。今回発表されたスポーツバッグは、幌に加えて再生ペットボトルから作られた軽くて柔軟性に優れた素材も使用している。「F660 JIMMY」は、ペットボトルとトラックの幌のそれぞれの良いところが、不思議なハーモニーを織りなしている製品なのだ。
リサイクルされた素材を使用し、製造工程もサステナブル。FREITAGならではの味わいがあり、センスを感じるアイテムとなっている。
【参照サイト】F660 JIMMY | FREITAG
(画像提供:FREITAG)