ルワンダでは「電気バイク」に注目。環境汚染だけでなくバイタク運転手の低賃金問題を解決へ

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東アフリカでよく利用される交通手段、MOTO(バイクタクシー)。しかしバイクの排出する温室効果ガスによる環境負荷や、300万人ほどいるタクシー運転手の貧困が、現地の社会課題となっている。そんな中、環境と貧困の二つの課題を解決するとして新たな電気バイクが注目されはじめている。

ルワンダの電気バイク

Image via Ampersand

ルワンダのAmpersand(アンパーサンド)社が開発するこの真っ赤な電気バイクタクシーは、従来のガソリンバイクのパワーや耐久性、パフォーマンスのすべてを凌ぎ、温室効果ガスの排出を75%削減する。

また、振動や騒音が少なくなったことで、車両の乗り心地が向上。充電は専用のステーションに行って、バッテリーをレンタルするだけで済む。燃料を補給するのに頻繁にガソリンスタンドに行く必要がなくなり、バッテリーの交換時間は2分もかからない。

電気バイクは、バイクタクシー運転者の収益アップにも大きく貢献する。代表ジョッシュ・ウェール氏によると、これまでバイクタクシーの運転手はバイクの燃料やメンテナンスにお金を費やす一方で、あまり利益が手元に残らなかったという。たとえば平均的な運転手の場合、燃料に5ドル、バイクのリース代に6ドル払い、手元に残るのは1日あたりわずか1.8ドルだった。(ルワンダでかかる生活費は1日1.73ドル、1年700ドル未満)しかしAmpersand社の電気バイクは、ガソリンバイクを使用する場合に比べて年間約900ドルを節約でき、多くのバイクタクシー運転手の収入が2倍、3倍になると期待されているのだ。

ルワンダの電気バイク

Image via Ampersand

2019年5月、Ampersand社は20台のバイクで試運転を始めたが、すぐに口コミが広まり1300人が予約待ちに。同年8月に、ルワンダ政府が全面的に電気バイクへの移行を検討する計画を発表したことで、予約待ちの人数が7000人に増えた。

同社は2020年さらに500台を導入するための資金調達を行っており、政府は将来的に5000台の導入を期待している。これほどまでに政府に注目された背景としては、ルワンダの電力系統が急速に発展し、その過程で発生した余剰電力を使うことで、今まで海外からの燃料の輸入に費やしていたコストを削減できるからだとみられている。

ルワンダの電気バイク製作チーム

Image via Ampersand

今後、Ampersand社はルワンダと同じくオートバイの利用が盛んなウガンダとケニアに進出予定だ。世界中に事業を拡大する可能性はあるが、東アフリカ地域のオートバイが使用する燃料費、整備費、および融資費を合計すると年間140億ドルの産業になるため、東アフリカのみでも十分なビジネスチャンスを勝ち得ることになる。

同社がバイクタクシー運転手に求めるのは、より少ないコストで、より良いバイクに乗ることだけ。環境負荷の低い電気バイクをより多くの人が使いたくなる仕掛けに、これからも注目したい。

【参照サイト】Ampersand
(※画像:Ampersandより引用)