IDEAS FOR GOODライター選!外出自粛中に読みたい、おすすめ本特集

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コロナによる外出自粛のなか、家で読書を楽しむ方も少なくないはず。読者の皆さんにもっと身近に読書を楽しんでもらえるよう、IDEAS FOD GOOD 編集部・ライターおすすめの本を特集!サステナビリティやサーキュラーエコノミーなど、様々な知見が凝縮された書籍を紹介する。

ライフスタイルを考える

01. スロー・イズ・ビューティフル

スピードに象徴され、環境を破壊しつづける現代社会は、誰にとっても生きにくい。それとは異なるライフ・スタイルを求めて、さまざまな場所で模索し、考える人々の言葉に耳を澄まし、紹介した本。20年前に書かれた本だが、今読んでも身につまされる内容。「遅さ」という大切なものを再発見するユニークな試み。

私の大学時代のゼミの先生の名著。SDGs目標の達成につながるのでは、と思われる提案、考え方、試みがたくさん紹介されている。今の時代だからこそ、読みたい名著。子ども向けの「ゆっくりでもいいんだよ」もおすすめだ。(ライター・曽我美穂)

キーワード:#サーキュラーエコノミー、#SDGs、#スロー
スロー・イズ・ビューティフル

02. プラスチック・フリー生活

今、世界的に注目を集めているプラスチックごみ問題。じつは環境だけでなく、私たちの健康にも知らぬ間に害を及ぼしている。使用中に漏れ出す化学物質の作用とは?使い続けても大丈夫?その危険性の徹底解説から、代替品を使った暮らし方のヒントまで網羅した“プラスチック・フリー”入門ガイド。

海洋プラスチック問題を知って、プラスチックを少しでも生活から減らしたい…と考えたときに出会った本。前半はプラスチックの影響やプラスチックとはそもそも何かが書かれていて、後半は具体的なプラスチックフリーになる方法が書かれている。でも、押しつけがましくなく、そもそも全てプラスチックフリーになるのは無理と書かれており、できるところから実践してみよう、と思える点が素晴らしい。私も日々手元に置いて、少しずつプラスチックフリーを目指している。(ライター・曽我美穂)

キーワード:#サーキュラーエコノミー、#SDGs、#プラスチックフリー、#海洋プラスチック
プラスチック・フリー生活

03. ゼロ・ウェイスト・ホーム ーごみを出さないシンプルな暮らし

カリフォルニア在住のフランス人女性による、シンプルでモノを持たない暮らしの実践紹介。「台所と買い物」「仕事部屋」「子育てと学校」「外食・旅行」など生活のシーンごとに紹介される実践的なアイデアには、様々な角度から暮らしを変えていくヒントが満載!

ものを持たないシンプルな暮らし方について、分かりやすく書かれている。全てを実践するのは無理でも、できることからやってみよう!と思えるような、具体的で無理のない方法が満載。翻訳者さんが日本でできる方法を追記してくださっている点もとても親切で、嬉しい点だ。(ライター・曽我美穂)

キーワード:#サーキュラーエコノミー、#SDGs、#ゼロウェイスト
ゼロ・ウェイスト・ホーム ーごみを出さないシンプルな暮らし

04. 捨てる贅沢 モノを減らすと、心はもっと豊かになる

フランスで生まれ育った著者による、健康な心と体を目指すミニマルでシンプルなライフスタイルに迫った一冊。

たくさんのモノに囲まれて暮らす私たち。だからこそ「本当に大切なもの」を見失いがちになるとも思う。ミニマルなライフスタイルを通して、モノとの向き合い方や「豊かさ」を考えさせてくれる一冊だ。(ライター・Mari Kozawa)

キーワード:#ミニマリズム #豊かさ
捨てる贅沢 モノを減らすと、心はもっと豊かになる

生産・消費を考える

05. チョコレートの真実

世界で最も人気のあるお菓子、チョコレート。その裏にある児童労働やグローバル企業、政府などによる腐敗の実態、先進国の消費者がこの問題にどのように影響しているかにについて鋭く切り込んだノンフィクション。チョコレート誕生の歴史から現在のグローバルサプライチェーンが抱える闇について一気に学ぶことができる。

2007年と古めだが、チョコレートを取り巻く現実がリアルに描かれており、企業とNGOとの攻防や政府の腐敗の実態など、数多くの衝撃を受ける。読後、正義を見失うような衝撃も受けるが、読み出すとページをめくるのが止まらなくなるほどスリリングにストーリーが描かれており、サステナビリティの本質について考えたい人におすすめ。(編集長・加藤佑)

キーワード:#サステナビリティ
チョコレートの真実

06. ほどよい量をつくる(しごとのわ)

大量生産・大量消費による食品ロスや環境負荷など、その弊害が叫ばれて久しいですが、「ではどうすればちょうどよい量をつくれるのか」に対する明確な回答はありません。成長のためにはとにかく多くつくって多く売ることが当たり前という風潮のなかで、あえて生産を抑えることへの抵抗もあり、そもそも「ほどよい生産量」を決めることは覚悟が必要です。そんななか、従来とは違う「つくりすぎない」取り組みをして成長している企業もあります。本書では、そのような事例をひもとき、自分のビジネスに活用するためのヒントを提示します。(サイトより抜粋)

食品ロスや衣服の大量廃棄などの社会問題が顕在化する中で、そもそも大量に作ることが当たり前となっていることへの違和感を持つ方も少なくないはず。この本には、「ほどよい量」をつくる様々な取り組みが紹介されており、「エシカル」にも繋がるようなヒントがたくさん詰まっている。(ライター・Mari Kozawa)

キーワード:#大量消費社会 #ロス問題
ほどよい量をつくる(しごとのわ)

「経済」を問い直す

07. 暴走する資本主義

ロバート・ライシュ氏の名著。グローバル資本主義の進行により、民主主義が衰退化していると指摘。その文脈の中で、企業のCSR的アプローチの限界も鋭く指摘しつつ、現状を乗り越えるためにどのようなアプローチが有効なのか、具体的な処方箋も示しており、ポスト資本主義を考えるうえでとても示唆に富む一冊。

2008年と少し古めの本だが、当時読んで衝撃を受けた本で、いまだにバイブルの一つ。一言でいえば、なぜ資本主義が生む負の外部性(社会課題)が解決しないのか、その構造的な理由が分かる。私たち個人の一人一人が持つ二面性、資本主義の中で生きる「消費者」という顔と、民主主義の中で生きる「市民」という二つの顔のトレードオフを突き付けられる。ときに市民として振る舞い社会課題を嘆きつつ、一方で消費者として日々暮らし、その課題に加担している私たちが、どのようにこのジレンマを克服し、消費者としての自分と市民としての自分の分断をなくすことができるのか。それがこの本の問いかけである。(編集長・加藤佑)

#サステナビリティ #ポスト資本主義
暴走する資本主義

08. ドーナツ経済学が世界を救う

従来の経済学では世界を救えない!経済成長に依存せずに、環境問題や貧困・格差問題を解決しつつ、豊かで幸福な持続可能社会を構築するための経済学のパラダイムシフト。(サイトより抜粋)

国連やオックスファムといったフィールドで働く中で様々な社会課題に触れた経験から、新しい切り口で「経済」をドーナツの形で捉えた著者のケイト・ラワース氏。まさにこの「ドーナツ経済学」は、SDGs達成が叫ばれている今、サステナビリティや循環型社会のあり方に迫る上で大きなヒントになるはずだ。(ライター・Mari Kozawa)

#サーキュラーエコノミー、#SDGs
ドーナツ経済学が世界を救う

新しい社会のあり方を考える

09. 共感資本主義社会を生きる

「食」で社会を変えていくポケットマルシェ・「東北食べる通信」の創刊編集長の高橋博之さんと、「お金」で社会を変えていくeumo・鎌倉投信株式会社の新井和宏さんのお二人が、お金や働き方、そして「幸せ」や「豊かさ」について語り合う本。

「今の日本のただ消費を生み続けるための構図」「GDPを成長させ続けるなんて不可能」「ソーシャルベンチャーという言葉への違和感」「大量生産により犠牲となっている多様性」「自然と命と人間を、地方と都会を、分断しない」など、サステナビリティの本質を考える上で大切なエッセンスが詰まっている。「私たちにとって本当の豊かさとは何か」を、考えさせてくれる一冊。(ライター・富山恵梨香)

キーワード:#食 #地方創生 #共感資本社会 #幸せ #豊かさ
共感資本主義社会を生きる

10. ヨーロッパのCSRと日本のCSR―何が違い、何を学ぶのか。

経済産業省の官僚としてブリュッセルに駐在し、EUの政策決定にも携わってきた藤井敏彦氏の書籍。ヨーロッパのCSRと米国のCSR、日本のCSRの根本的な違いについて、その歴史的な背景や根本にある思想、その結果として立ち現れる法規制やルール、具体的なCSR施策などについて詳しく洞察している。

2005年と古めだが、一言でいうと、CSRの本質が分かる本。最近はCSRという言葉もあまり使われなくなったが、サステナビリティやSDGs、サーキュラーエコノミーなど最新のキーワードを正しく捉えるためにも押さえておきたいところ。また、現在のEUのグリーンディールや循環型経済行動計画など最新の動きの裏にある背景を正しく理解するうえでもとても役立つ。同著者の「競争戦略としてのグローバルルール」を読むと、EUの「ルールメイキング」による環境・経済・社会戦略の卓越性がよくわかり、昨今の動向も一つの統一したコンテクストの中で理解できるようになる。(編集長・加藤佑)

キーワード:#サステナビリティ #CSR #EU
ヨーロッパのCSRと日本のCSR―何が違い、何を学ぶのか。

11. ムハマド・ユヌス自伝 上・下

マイクロファイナンスで知られるバングラデシュのグラミン銀行の創始者で、ノーベル平和賞も受賞したムハマド・ユヌス氏の自伝。「貧困はなくすことができる」という信念を持ち、大学教授としてバングラデシュの貧しい村でマイクロファイナンスの手法を生み出すまでの流れが詳しく綴られている。

社会問題に諦めずに向き合い続けることの大切さを教えてくれる本だ。同じ著者で2018年出版の「3つのゼロの世界」を私はまだ読めていないが、こちらと合わせて読むと、ムハマド・ユヌス氏の信念や、これまでの資本主義とはまったく方向性の異なる新しい社会のあるべき姿がしっかり見えてくると思う。(ライター・松田共代)

キーワード:#SDGs #豊かさ #マイクロファイナンス
ムハマド・ユヌス自伝 上・下

12. 捨てないパン屋

働き詰めだったパン屋さんが、一念発起してヨーロッパのパン屋さんに修行へ。すると…のんびり働いているのに、パンは美味しく、しかも収益をちゃんと得ている。その秘密は…。

働き方改革と食品ロスがこんなところでつながっていたとは…と教えてくれる一冊。やはり、環境だけではなく、総合的に取り組んでいくことが重要だなんだなあ、と思わされた。働き方改革とオーガニックのつながりも目から鱗。(ライター・有川真理子)

キーワード:#食品ロス #働き方改革 #オーガニック #SDGs
捨てないパン屋

13. 生きる職場 小さなエビ工場の人を縛らない働き方

石巻で天然エビを販売している会社が、震災後、大胆な働き方改革を実施。なんと、出勤日が決められておらず、休む場合も事前の連絡は不要。そこまでして改革した理由とその結果、効果とは…。

働き方改革が叫ばれて久しいものの、どうも本質的な取り組みが少ないような気がして読んだ一冊。突き詰めると「どう生きるか」なんだな、と思った。雇用者、労働者という関係を超えた「共に生きる」場づくり、そんな視点の大切さを教えてくれる。新型コロナの影響でくしくも多くの人が「強制的」に働き方が変わる中、収束した時に元に戻るのではなく、これを機会に「生き方」を見直すぐらいのインパトが残ることを期待したいものだ。(ライター・有川真理子)

キーワード:#働き方改革 #フェアトレード #持続可能な漁業
生きる職場 小さなエビ工場の人を縛らない働き方

14. 幸せな人は「お金」と「働く」を知っている

数兆円を運用する外資系金融機関に勤務中に難病を発症、退職後に社会を豊かにする「いい会社」を応援するという理念のもと、金融ベンチャーを立ち上げるなど、20年以上お金と向き合ってきた著者だからこそ語れる、これからの時代を生きる人に知ってほしい「お金」と「働く」、そして「幸せ」の本質。さあ、自分らしい幸せを見つけるために、社会を知り、お金を知り、働く意味を知る旅に出かけましょう。(サイトより抜粋)

「ソーシャルグッド」な会社に積極的に投資する「鎌倉投信株式会社」を立ち上げた著者の新井さん。その後も、株式会社eumoで「共感資本社会」をテーマに教育事業や投資事業、プラットフォーム事業をされている。編集部・富山さんオススメの本「共感資本社会を生きる」にも繋がる、「働き方」のエッセンスが凝縮された一冊だ。(ライター・Mari Kozawa)

キーワード:#働き方改革 #エシカル
幸せな人は「お金」と「働く」を知っている

いかがだっただろうか?この機会だからこそ、読書を楽しみながら知識を蓄えていこう!

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