世界初の、捨てられる食器から生まれた肥料「BONEARTH(ボナース)」。欠けや割れのあったときに産業廃棄物になる食器を、土へ栄養を与えるリン酸肥料として生まれ変わらせるアイデアである。
そんなリサイクル肥料を開発した老舗洋食器メーカーのNIKKOが、「食」に関する新たなコミュニティを発足した。生産者から消費者まですべての人がつながり合い、楽しみながら、持続可能な“食の未来”について考える「BONEARTH CIRCULAR COMMUNITY(ボナース サーキュラー コミュニティ)」だ。クラウドファンディングプラットフォームMakuakeにて、現在コミュニティメンバーを募集している。
「BONEARTH CIRCULAR COMMUNITY」では、「育てる」「食べる」「つながる」という3つのキーワードを軸に、BONEARTHで作られた農作物の販売や調理イベントの開催、ファームでの苗植え・収穫体験、協業するレストランやパートナー農家さんとのマッチングなどを実施していく。
メンバーになるのに、特別何かに登録する必要はないとのこと。クラウドファンディングのページでは「BONEARTH 野菜を食べたり、コミュニティイベントにご参加いただくなど何かしらのアクションをいただいた方は、皆さまコミュニティの一員であると考えております」
とある。
たとえばページ上で支援(3,000円〜3万円)をすることで、イベントへの参加権や、BONEARTHを使って育てた野菜や米などのリターンも受けられ、生活を楽しみながら生産者応援ができる仕組みになっているようだ。
またNIKKOは、コミュニティが3年後までに目指す未来として、以下の3つを掲げている。
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- ニッコーが排出している年間12tの「産業廃棄物をゼロ」に(※)
- 食器回収にご協力いただけるパートナーさまを「100拠点」に
- BONEARTH利用農家さまを「100軒」に
※ 当社が排出する産業廃棄物の内、肥料に再生可能な陶磁器の量が年間約12t発生。
(参照元:クラウドファンディングページ)
「100年後の、循環する未来をデザインする」をテーマとするNIKKO。原材料の調達から製造、物流、利用、回収にいたるまで、陶磁器の事業に関わる一連のバリューチェーン全体において、「サーキュラーエコノミー(循環経済)」の原則に沿った取り組みを進めている。
そんななかで誕生した今回のコミュニティ。私たちは、どうしたら食品や素材の無駄をもっと無くしていけるのか。どうしたら地域と都市の食へのギャップを埋めて、生産者の方ともっとつながっていけるのか。どうしたらもっと楽しみながら、食の問題を考えていけるのか。
自分だけでなく、自分の周りの人々やもっと大きなコミュニティ、そして地球全体のことを考えるきっかけになりそうだ。少しでも「食」のテーマでできることがないかと探している人は、ぜひクラウドファンディングのページを覗いてみてはいかがだろうか。
【参照サイト】Makuake – 捨てられる食器から生まれた肥料を起点につながるコミュニティ
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