買うほど河川が回復する。安全な水をまもる米モルソン・クアーズの新アルコール

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いま、世界では20億人以上が安全な水を確保できない状況にあり、2030年までに淡水資源の不足は必要量の40%に達すると予測されている(※1)。こうしたことから国連総会は、2018年に「国際行動の10年『持続可能な開発のための水』/International Decade for Action “Water for Sustainable Development”」を開始し、水管理方法の転換を支援することを促している。

水の保全対策が急がれる中、米国に本拠を置く飲料大手モルソン・クアーズ社は、「アルコールを買って川を復元する」プロジェクトを開始した。消費者が対象の新アルコール飲料「Coors Seltzer」を購入すると、河川流域川の環境改善に貢献することができる仕組みだ。

今回のプログラムでは、Coors Seltzerの12本セットを購入すると、Change the Courseの水再生プロジェクトを通して、500ガロン(約2,270リットル)の水を米国の河川に戻すことができる。目標は、最初の1年間で少なくとも10億ガロン(約37億リットル)の河川の水を回復すること。スポンサーが資金を提供し、米国NPO団体Bonneville Environmental FoundationのプログラムであるChange the Courseが地元の人々とともに、河川や帯水層(※2)、牧草地や湖の水質や水量を復元する。人々がこうした活動を自ら行うことで、刺激を受けて水を節約することなどにつながると期待されている。

Change the Courseは企業や保護団体、および一般市民の淡水に関する意識を高め、ウォーターフットプリントの削減や、河川と商業、および地域への清潔な水の確保を目的として活動しており、現在は米国の15州とメキシコで91件の水管理プロジェクトを行っている。

アルコール飲料を買うことが水の回復につながるモルソン・クアーズ社の新プロジェクトは、楽しみながら環境保護に貢献できることが大きな魅力だ。多くの人が簡単にできることの積み重ねは、大きな成果になるはずだ。

※1国際連合広報センター・プレスリリースより
※2 地中の透水層で、地下水がたまっている地層

【参照サイト】Change the Course

Edited by Tomoko Ito

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