海に浮かぶホテル「GAIA」3Dプリントのサンゴ礁で生態系保護へ

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旅に出る目的は人それぞれ。たとえば、多様な食文化にふれるため、癒やしを得るため、言語を学ぶため、人と出会うためなど、多岐にわたる。その中でも、光のカーテンと言われるオーロラや、青く透き通った海など、自然が織りなす絶景を一度は見てみたいと思う人は多いのではないだろうか。美しい自然をこれからも大切にしたい、そんな思いでデザインされた「海に浮かぶホテル」がある。

GAIA

Image via AMA

それが、2020年11月に行われたドバイのデザインウィークで、未来のホテルのコンセプト案として発表された「GAIA」だ。地球環境への影響を最小限に抑えながら海に浮かべることで、滞在者がこれまで以上に自然との一体感を感じられるつくりとなっている。

GAIAは建物として最低限の材料・エネルギーしか使わなくて済むように、部品を工場生産して現地で組み立てるプレハブ設計や、太陽光パネル・水中型発電機を採用している。

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自然との一体感を感じる内装に木材や竹などの有機素材を用いたゲストルームでは、空と海を眺め、のんびりとした時間を過ごすことができる。

また、3Dプリンターで形成された人工のサンゴ礁をゲストルーム直下の海中に作るなど、実に現代らしいアイデアもある。サンゴ礁は、CO2の循環機能を持っているほか、藻類や多様な海生生物に安全な生活環境を提供する、生物多様性に欠かせないものだ。サンゴ礁に集まってくる魚たちを眺めながら、ダイビングやシュノーケリングを楽しむアイデアも考案されている。

GAIA

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世界には「水上に浮かぶホテル」がいくつかあるものの、通常は地面に取り付けられている。しかしGAIAは軽量のプレハブ構造で完全に浮かんでおり、クルーズ船のように移動可能なホテルだ。都市の喧騒から離れ、自然の心地よさに浸る贅沢な時間を過ごすのにぴったりである。

GAIAを手掛けたAMAデザインスタジオは、今回のホテル案についてCNNの取材でこう語る。「パンデミックの最中である今こそ未来のポジティブな可能性に目を向けるべきだ。パンデミックによって人々が自然環境や空間の必要性を実感していると同時に、人々の気候変動への意識は高まっている。われわれはデザインの力で、人と環境、双方に良い結果をもたらすことができると考えている。」

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GAIAはデザインウィークのホテル案として発表されたが、実際にGAIAをつくるために必要な技術はすでに全て揃っているそう。これが実現したらいいな、という空想のホテルではなく、現実に存在しうるホテルであるからさらに驚く。GAIAはデザインや技術力、発想力次第で、持続可能な未来と旅を楽しむ現在が両立できることを示してくれた。

【参照サイト】AMA design GAIA
画像提供:AMA
Edited by Kimika

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