捨てたくなくなる梱包材。サムスンが考えた、インテリアになる段ボール

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クリック一つで簡単に買い物ができるオンラインショッピング。今ではオンラインで買えないものはほとんどないのではないかと思うほど、様々な商品を購入することができるようになった。新型コロナウイルスのまん延に伴い、オンラインショッピングの利用者数はさらに増加。インターネットを利用した買い物は、幅広い世代にとって“当たり前”のものとなりつつある。

しかし、そんな便利な買い物スタイルにも課題がある。それが商品の配送ごとに出てしまう「梱包ごみ」の問題だ。例えば、注文した商品が過剰に包装されていたり、商品サイズより一回りも大きな箱が使われたりすることは少なくない。何より、商品が届くたびに、一度利用しただけの段ボールがごみとなってたまっていってしまう。

そんな問題を解決しようと、韓国の大手家電メーカー・サムスンが開発したのが、使い終わった後に家具やおもちゃに変身する梱包用段ボールだ。

 

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ユーザーは、段ボールに印刷されているQRコードからインテリアの制作マニュアルにアクセスが可能。マニュアルには、マガジンラックや棚などの実用的なモノから猫用の小さな家や子ども用のおもちゃといったユニークなモノまで、幅広いアイテムの作り方が掲載されている。そのどれもが、専門的なスキルや特別な道具なしで組み立てられるようになっているのがポイントだ。また、ユーザーが段ボールを切ったり組み立てたりするときのガイドとなるよう、段ダンボール表面にはドットのデザインがプリントされている。

この段ボールの発表にあたって、サムスンはイギリスのライフスタイル雑誌・ Dezeenと共同で段ボールのリメイクアイデアのコンペティションを開催。80ヵ国から1500人以上の人々が参加し、受賞したデザインは先述のマニュアルのなかに正式に追加された。

2020年の初め、こちらの梱包用段ボールは、「資源の効率的な再利用を促進する、エコフレンドリーな製品」として、ラスベガスで開催される電子機器の展示会CESにて「CES 2020 Innovation Awards」を受賞している。

オンラインショッピングの浸透に伴い増える段ボールをインテリアに変えるサムスンのアイデアは、「捨てるしかないと思われるものでも実は宝物になる」という気づきを私達に与えてくれたのではないだろうか。

【参照サイト】Samsung to Introduce ‘Eco-Packaging’ for Its Lifestyle TV Lineup

(画像提供:サムスン

Edited by Tomoko Ito

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