Web3.0のジェンダー平等を。女性やノンバイナリーのための学習コミュニティ「BNF」

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「積極的格差是正措置」と訳される「アファーマティブ・アクション」。

社会的に不利な立場に置かれてきた社会集団の現状を改善しようとする動きである。そのような格差の一つが性別によるものであり、「ジェンダー平等」は世界全体、特に日本はこれからも改善に取り組まなければならない課題である。

そんな中、どちらもアメリカ西海岸に拠点を置くBrit + Coのブリット・モリンとSchmidt’s Naturalsのジェイミー・シュミットが共同設立し、多くの有名人や起業家からも支援を受けたオープンなコミュニティ「BFF」は、特に女性と、ノンバイナリーの人々が暗号資産やweb3.0 の領域に関して共に学び、繋がることができる場として、2022年に入ってから発足した。

ブロックチェーン技術の着実な進歩により、インターネット上で取引できる電子データ資産である暗号資産や、ビッグ・テックからユーザーへと情報の主権を移すweb3.0の概念は、昨今、世間一般に徐々に浸透してきている。

こうした技術は、今後社会システムを大きく変えると期待される、まさにビッグウェーブであり、これまでの技術革新がそうであったように、新たな経済圏を生み始めている。BFFはそうしたテクノロジーの黎明期である今、新たな経済におけるジェンダー平等性の獲得を目指して始動したコミュニティだ。BFFのウェブサイトから登録すれば、誰もがサービスを利用することができる。

 

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同団体によれば、メタバース関連市場に現在参入している投資家のうち、実に81%を男性が占めているという。そこで、あえて女性やノンバイナリーに限定した教育・支援の場を積極的に設けることにより、暗号資産やweb3.0が今よりも一般化した近い将来に備えて、経済活動における女性とノンバイナリーのプレゼンスを高めようという狙いがある。

関連市場は今後数兆円規模に成長すると予測されており、新しい収入源や雇用源という経済的機会を多く生むことは間違いない。資本主義の下では、より良い経済的機会を得ることは、より良い教育、健康、それから政治参加に繋がるという側面があるため、男女平等を促進する取り組みとして理にかなっている。

共同創設者であるジェイミー・シュミット氏はウェブサイトで「Web3.0では情報・権限が分散され、多方向の情報伝達も可能になると考えられていることから、既存のシステムで歴史的に疎外されてきた人々にとって、公平性を担保する大きな可能性があります」と述べている。

SNSプラットフォームが台頭してweb2.0が始まった頃と同じか、それ以上のゲームチェンジが刻一刻と近づいている。インターネットの体制がガラッと変わるタイミングは、ジェンダー平等を推し進める好機になるのだろうか。Web2.0を牽引してきた地域の女性リーダー達は、社会を変えるべく、すでに次の時代を見ている。

【参照サイト】BFF
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Edited by Kimika

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