IDEAS FOR GOODでは、創造的なアイデアやコミュニケーション、ビジネスモデルの創出を通じて気候危機に立ち向かうプロジェクト「Climate Creative」を株式会社メンバーズとともに実施しています。Climate Creative Cafeでは、気候危機に関する課題解決に向けて、さまざまな業界や組織・立場における1人1人のクリエイティブなアプローチに着目し、参加者の皆さんと共に実際のアクションへとつなげていきます。(過去のイベント一覧)
16回目となる今回のテーマは「“改”プラスチックと移行期のデザイン」。気候変動やごみ問題への対策が進められる中、脱炭素や脱ガソリン、脱プラスチックといった、従来私たちが依存してきた資源から脱却するような動きが進められてきました。一方で、気候危機の回避に向けた「脱却」の動きは、特定の業界に属する企業にとってはリスクや脅威となり得ます。例えば、プラスチックなどを扱う素材メーカー、産業廃棄物業者、ガソリン車メーカーなど、「逆風」ともいえるこの状況の中で、ビジネスモデルや組織のあり方そのものを変容する企業も出てきています。
しかし、この脱却の責任を負うのは、このように影響を直接的に受ける企業だけでしょうか。そもそも、脱却の先にある代替策は、その「正しさ」「確からしさ」が保証されたものなのでしょうか。エネルギーや素材の転換への注目が集まるなか、その大元にある気候変動やごみなどの問題解決を見据えるとき、社会に必要とされる『移行』には、モノやサービスのあり方、私たちの生活様式、そして社会システムのあり方そのものの変容も含まれます。
そして、社会全体としての移行は決して数ヶ月や数年で成し遂げられるものではなく、「移行の先にはどんな“当たり前”が描かれるのか」「そこに至る過程はどのようなものか」をそこに関わるあらゆる人々と共に議論し、描いていく必要があるのではないでしょうか。
今回は、持続可能な社会への移行を目指す中で一つのテーマとなる「プラスチック」をメイントピックとし、この分野での移行の現在地や、これからの私たちとプラスチックの関係性、企業や生活者の役割や影響力について、対話を深めます。
ゲストには、「脱プラから改プラへ」を掲げ、プラスチックの世界で移行に挑戦する三井化学株式会社 グリーンケミカル事業推進室の松永有理さんと、金沢大学 融合研究域融合科学系 准教授で、サーキュラーな社会への移行や生活者の行動変容などを研究する河内幾帆さんをお招きします。
企業で脱炭素やサーキュラーエコノミーに取り組む中で悩んでいる方から、プラスチックを取り巻く諸問題に関心のある方、そしてこの領域で仲間を探したい方まで、今回のテーマ「“改”プラスチックと移行期のデザイン」にピンと来た方はぜひご参加ください。
当日の流れ
19:00~ オープニング
19:05~ 第1部:インスピレーショントーク
- 気候危機回避に向けた移行のデザイン(メンバーズ・我有より)
- 三井化学の「脱プラから改プラへ」(三井化学・松永さんより)
- 「買う」側として生活者や企業が持つチカラ(金沢大学・河内さんより)
20:00~ 第2部:クロストーク
テーマ例:
- 社会の移行と企業の役割のシフト、そのジレンマ
- 生活の質とサステナビリティが両立したときの「当たり前な生活様式」とは?
- 買い手の意思表示の大切さとは?
20:30~ アフタートーク(登壇者やほかの参加者とお話しいただけます。21時にクローズ予定。)
※変更になる場合がございます
こんな方におすすめ
- 企業のサステナビリティ・ESG・CSR担当者
- 企業で脱炭素型ビジネスモデルへの転換を模索している方
- プラスチックに関わる環境問題に関心のある方
- 生活者の行動変容に関心のある方
- その他、気候変動問題やサステナビリティに興味がある方どなたでも
イベント概要
開催日時:2024年12月2日(月) 19:00〜21:00(※Zoomオープン 18:50)
開催場所:オンラインZoom(ミーティング機能)
参加費用:無料
参加方法:Zoom ※イベント中レコーディングを行います。参加者の皆さんのお顔や声はレコーディングされませんのでご安心ください。
主催:Climate Creative(ハーチ株式会社・株式会社メンバーズ)
お申し込み:Peatixイベントページよりお申し込みください。
登壇者紹介
松永 有理(三井化学株式会社 グリーンケミカル事業推進室 ビジネス・ディベロップメントグループリーダー)
2002年三井化学入社。食品パッケージなどの素材であるポリオレフィン樹脂の営業・マーケティング、IR・広報、ESG推進室を経て、2023年6月よりグリーンケミカル事業推進室。バイオマス・リサイクル素材のブランディングとマーケティングを担当。2015年に組織横断的オープンラボラトリー「そざいの魅力ラボ(MOLp®)」を設立、B2B企業における新しいブランディング・PRの形を実践している。PRSJ認定PRプランナー。MOLp®の活動を通して2018年グッドデザイン賞ベスト100、2018トレたま年間大賞(テレビ東京WBS)、Japan Branding Awards2021「Rising Stars」賞受賞。
河内 幾帆(金沢大学 融合研究域融合科学系 准教授)
デューク大学で修士号(環境学)、ジョージア州立大学で博士号(経済学)を修める。専門は環境経済学、教育工学、認知科学。サステナブルな社会システム構築のための価値観・意識・行動変容に関する研究に取り組んでいる。COI-NEXT「再生可能多糖類植物由来プラスチックによる資源循環社会共創拠点」研究開発課題5リーダー。
Climate Creativeメンバー
我有 才怜(株式会社メンバーズ 脱炭素DX研究所 所長)
2017年新卒入社。2018年よりデンマークのデザインコンサルティング会社Bespoke(現:Manyone)の「Futures Design」メソッドの日本展開に従事し、社会課題解決型のビジネスモデルやマーケティング施策の立案・実行支援を担当。2023年4月からは、企業の脱炭素を後押しすべく、Scope3削減事例に特化した「脱炭素DX研究所」の所長を務める。
倉地 栄子(株式会社メンバーズ 脱炭素DXカンパニー)
カナダ政府局(NPO)で難民・移民保護支援活動を経て、メンバーズに入社。デジタルを中心に社会課題解決型のマーケティングやコミュニケーションのプロジェクトプランニングを推進。2023年から脱炭素DXカンパニーに所属し企業の脱炭素事業の支援を開始。趣味は、スノーボード、サーフィン、畑など自然と関わる遊びが好きです。
大石竜平(ハーチ株式会社 IDEAS FOR GOOD Business Design Lab)
ロンドン大学建築学部卒。帰国後は保育業界に飛び込み、子どもの「やりたい!」に基づいた遊びや活動を展開。無類の魚・釣り好きでもあり、世界各地で釣りをする中で海洋ゴミの深刻さを体感。子どもたちの未来にも関わる問題を、子どもたちと一緒に考え、楽しみながら変化を起こしたいと考えている。
小島 弘久(ハーチ株式会社 IDEAS FOR GOOD Business Design Lab)
2020年、IDEAS FOR GOOD Business Design Labにジョイン。サステナビリティ・サーキュラーエコノミーに関するリサーチ、サービスデザイン、社内浸透、プロモーションなど、企業・自治体向けの支援を行う傍ら、ファシリテーションやサーキュラーデザインワークショップなど、サステナビリティ推進のためのプログラム開発を担当。
過去のイベントレポート
- 【イベントレポ】クリエイティビティを引き出す、これからの時代の自然コミュニティ。都市だからこそ生まれる「森づくり」の価値とは?
- 【イベントレポ】アシックスの「カーボンフットプリント世界最少スニーカー」社内外を越境するイノベーションをどうつくる?
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