All posts by クリューガー 量子

CO2を回収してシャンプーボトルに。ロレアルのカーボンリサイクル

フランスの化粧品大手ロレアルは、米LanzaTechと国際石油資本の仏トータルと共にCO2からできたシャンプーボトルを開発。産業排出の炭素ガスを回収し、独自の生物学的プロセスを使用してエタノールに変換。次にトータルが、燃料製造サービスの仏IFP Axensと共同開発した革新的な脱水プロセスでエタノールをエチレンに変換し、化石由来と同じ技術的特性を持つポリエチレンを製造する。最後にロレアルが、このポリエチレンを使用して、従来のポリエチレンと同じ品質と特性を持つ容器を製造する。
この容器は、2024年までにシャンプーとコンディショナー用ボトルとして使用される予定だ。同3社は、このような持続可能なプラスチックの生産拡大を目指して協力を続けていき、他社との協働にも期待を寄せているとしている。

コカ・コーラ、紙製ボトルのプロトタイプを発表。ごみのない世界を目指して

コカ・コーラが、紙製ボトルのプロトタイプを発表しました。すべてのボトルや缶のリサイクル、100%リサイクル可能な包装などを目指す同社の目標は「ごみのない世界」の実現。包装の素材が変わりつつある飲料会社の今後に期待です。

森林火災にも。カリフォルニア発、消防士を命の危険から守る「無人消防車」

消防士のリスクを減らすために登場したロボット消防車「Thermite RS3」。10月13日、ロサンゼルス市消防局(LAFD)は米国初となるロボット消防車を公開し、同日、商業用建物の火災で使用した。米国に本拠を置くTextron社が製造したこの産業用ロボット消防車は、コンパクトながらもシャーシ(全幅に該当する縦の左右のフレームに横向きのフレームを組み合わせたもの)の幅が広く、毎分2,500ガロン(約9,460リットル)の放水が可能。遠隔操作で高画質なビデオ撮影もできる。
すべての消防活動に対応できるわけではないが、大規模な商業火災や建設中の木造構造物、山火事での大型動物の救助や燃料タンカー火災など、さまざまな場面での消防活動に役立つ。

世界初の再生型蒸留所

世界初の「再生型蒸留所」東京に設立へ。酒粕や余剰ビールのリユースで循環型経済を目指す

東京に本拠を置く蒸留ベンチャーのエシカル・スピリッツ株式会社はこのほど、東京蔵前に世界初の

買うほど河川が回復する。安全な水をまもる米モルソン・クアーズの新アルコール

水の保全対策が急がれる中、米国とカナダに本拠を置く飲料大手モルソン・クアーズ社は、「アルコールを買って川を復元する」プロジェクトを開始した。消費者が対象の新アルコール飲料「Coors Seltzer」を購入すると、河川流域川の環境改善に貢献することができる仕組み。米国NPO団体Bonneville Environmental FoundationのプログラムであるChange the Courseが地元の人々とともに、河川や帯水層、牧草地や湖の水質または水量を復元。人々がこうした活動を自ら行うことで、刺激を受けて水を節約することなどにつながることが期待されている。アルコール飲料を買うことが水の回復につながるモルソン・クアーズ社の新プロジェクトは、楽しみながら環境保護に貢献できることが大きな魅力だ。多くの人が簡単にできることの積み重ねは、大きな成果になるはずだ。

自分の古着が生まれ変わる瞬間を目撃。H&M店舗内の”見える”リサイクル工場

地球環境を守るために、ファッション業界における環境への対策が求められている中で、スウェーデンに本拠を置くアパレル大手H&Mが、ストックホルムの同社店舗内にリサイクル工場を誕生させた。顧客は、リサイクルシステム「Looop」を使用した同リサイクル工場で、古い衣服を新しいファッションアイテムにリサイクルすることができ、その工程を実際に見ることができる。
Looopのシステムでは、衣服は洗浄されて繊維に細断され、新しい糸に紡がれて新たなファッションアイテムとして生まれ変わる。サステナブルな方法で調達された、最小限の資源を追加する必要はあるが、水や化学薬品を使用しないため、環境負荷を大幅に小さくする。またH&Mは、ファッションのループを閉じる(ごみや有害物質を外に出さない)ことに取り組んでおり、Looopのシステムを通して、「古い衣服には価値があり、ごみになるべきでない」というメッセージを、顧客に対して視覚的に伝えている。

オフィスや病院で青空を楽しもう。三菱電機の照明器具「misola(みそら)」

「室内に居てもきれいな青空を見上げることができれば……。」そんな願いをかなえるべく、10月21日に三菱電機株式会社から発売されるのが、室内空間で奥行き感のある青空と自然な光を表現するLED照明器具『misola(みそら)』だ。misolaは、従来のLED照明方式では実現できなかった自然かつ開放感あふれる室内空間を提供し、オフィスや病院、福祉施設や公共施設などの快適性向上に貢献する。 misolaはパネルと発光フレームで構成され、色の異なる複数のLED光源の発光量を変化させることで、青空だけでなく、朝焼けや夕焼けなどの色の変化も実現する。フレーム部の三面を光らせて残り一面を影のようにすることで、自然な太陽光の差し込み感を演出するだけでなく、その明るさも一般的な照明器具と同等である。

「超スロー」で動くナマケモノロボットが、絶滅危惧種を救うワケ

絶滅危惧種の保護に一役買うナマケモノロボット「SlothBot」が登場。2本の大きな木の間に張られたケーブルに沿って移動し、植物園の温度や天気やCO2レベル、その他の情報を監視する。ゆっくり動き、エネルギー効率がいいため、何カ月あるいは何年も継続して滞在することでしか見られないものを観察できるのが特徴だ。ソーラーパネルで稼働し、必要なときにのみ動くようにプログラミングされており、バッテリーの再充電が必要になると太陽光を見つけて移動する。花粉媒介者の行動や植物と動物の相互作用、また他の方法では観察するのが難しい現象を理解するのに役立つ親しみやすいロボットだ。

オランダ発、人を土の栄養に変えるコンポスト棺桶

人の体が堆肥化するには10年以上かかり、ニスが塗られた棺桶の金属部分と合成衣類は、数十年から何百年といったさらに長い時間がかかる。そんな中、今回オランダのデルフト工科大学の学生が設立したスタートアップLoopは、菌を使った生きた棺桶を開発した。堆肥化のプロセスを促進し、2〜3年で人の体を堆肥化させるこの棺桶は、人体からの老廃物を栄養素に変えるだけでなく、周りの土の性質を改善し、新しい生命が繁栄する機会を与える。

「安全な水」のための建築アイデア。ケニア発、竹とプラスチックの水道センター

ケニアのデザイン事務所が考案した、竹とプラスチックからできる「水資源センターユニット」。美しく革新的なこの施設が実現すれば、雨水を利用したきれいな水が人々の手に届きます。

コンセプトは「禅」。ドライバーの心と車を充電する電気自動車スタンド

ガソリンスタンドのイメージとは打って変わり、デンマークに登場したのが、木をふんだんに用いた「超高速充電ステーション」。現在世界中で普及が急がれる電気自動車の充電場所として、昨年5月にデンマーク中部のフレゼリシア市に誕生。今年同じくデンマーク中部のグレートベルト・リンクのウェストブリッジに2件目がオープンした。木のようにそびえるツリーは快適な日陰をつくりだし、モジュール式であるため必要に応じて拡張できる。充電ステーションは認証済みの木とコンクリートでつくられ、ソーラーパネルが屋根に設置されている。

さらに、周辺の生物の多様性を高めることも目的として、COBEとデンマーク自然保護協会がともに選んだ木や芝生、その他の植栽がステーションを取り囲んでいる。使用されたすべての建材は、再利用可能およびリサイクル可能な材料に分解できる持続可能な設計で、まるで自然の中にいるようにリラックスした空間を提供している。ガスや排気ガスの臭いがする従来のガソリンスタンドとは対照的なつくりである。電気自動車の普及にあたって、価格の改善からバッテリーの寿命、バッテリーのリサイクルの向上や充電設備の充実まで、様々な課題があるが、超高速充電ステーションの建設は、これらの課題解決に貢献するものとなりそうだ。日本に馴染みのある「禅」をコンセプトにした超高速充電ステーション。ドライバーや同乗者、地域住民や地域の景観にも穏やかな環境と清潔感を与える安らぎの場となるだろう。

立ち小便をリサイクル。尿が水と肥料になる公衆トイレ

夜中の立ちション問題が深刻んとなっている、オランダのアムステルダム。そこでこの問題を解決するために導入されたのが、尿をリサイクルして植物の栄養にする環境にも街にも優しいトイレです。

水中ロボットで海の底からきれいに。欧州の海洋プラ収集プロジェクト「Sea Clear」

毎年世界では800万トンにのぼるプラスチックが海に流されている(※1)。しかし、海洋プラス

電気自動車のバッテリー代わりに。米大学の「廃プラで電気を貯める」方法

ペットボトルやビニール袋など、私たちの身の回りには多くのプラスチック製品が存在している。こ

非常時にも電気を灯す。米大学の「蓄電池になる赤レンガ」

東京駅や北海道庁旧本庁舎、世界文化遺産である富岡製糸場。これらに共通するものは赤レンガだ。

災害時にも活躍。CO2を排出しない空飛ぶタクシー「CityHawk」

近年、石油や石炭などの化石燃料の代わりに、水素を利用したエネルギーが増加している。化石燃料