大学生をシニア家庭に派遣する。アメリカで急成長する異世代交流アプリ「Papa」

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アメリカ・マイアミの人材派遣スタートアップPapaが始めた、大学生とシニア世代の懸け橋となるサービスが話題をよんでいる。

高齢化が進む現在、毎日の生活で孤独を感じている高齢者は多い。内閣府の調査によると、日本では一人暮らしの60歳以上の高齢者のうち、会話の頻度が2~3日に1回以下という人が男性では28.8%、女性は22%いるという。

また、病気のときや、電球の交換、庭の手入れなど日常生活に必要だが一人ではなかなかできない作業の手伝いについて「頼れる人がいない」人の割合は、一人暮らしの男性では20%にのぼる。日本だけではなく、高齢化が進んでいる先進国では起こりえる問題だ。

こういった高齢者の孤独や日常生活の不便さを解決するのがPapaである。「このサービスによって、シニア世代は時間をどのように過ごしたいかを自分で決められ、自立した生活を送れるようになる。」と、Papaの代表アンドリュー・パーカー氏は述べている。

Papaのサービスは以下の通りだ。シニアがPapaのアプリに登録すると、Papaは同じく登録済みの大学生をシニア宅に派遣する。学生は車でシニアを医者まで送ったり、店に一緒に買い物に行ったり、家事やペットの世話をしたり、パソコン機器操作などを補助したり、話し相手になったりすることで報酬を受け取る。現在、300人の大学生がPapaに登録しているという。

だが見ず知らずの人が家に来て、時間を共に過ごすことには不安もつきまとうだろう。これに対し、Papaはいくつものパーソナルテストを実施し、トレーニングを行って、合格した学生のみを派遣することで対策している。「学生はさまざまな経験を楽しみ、シニアも学生との時間を安全に心地よく過ごせているようだ。」と、Papa役員のアルフレッド・ヴァーモンデ氏は語る。

毎日Papaのサービスを利用している、シニアメンバーのバーバラ氏はこう語った。「一番大切なことは、私が学生さんと一緒にいて心地よく、そして、ケアをしてもらっていると感じること。私たちは友達よ。」また、Papaの公式サイトでは、シニアメンバーのオルガ氏が、「Papaは大好きよ。メンバーと一緒にいると、若返ったように感じるの。」とコメントしている。

Papaは現在、フロリダ州の9都市で事業を展開しているが、需要が大きく伸びているため、来年初頭にはアメリカの8州でもサービスを開始する予定だ。

核家族化が進み、労働人口が都市に集中するいま、家族が近くに住んでいて、いつも誰かが手伝ってくれるという環境に高齢者が身を置くのは容易ではない。そんななかで、高齢者が抱く孤独感と日常生活のちょっとした不便さを解決し、自らが望む自立した生活を送れるようにお手伝いするサービスPapa。これから、ますます注目されていきそうだ。

【参照サイト】Papa
【参照サイト】No Signs of Slowing Down: Papa Continues to Grow Throughout Florida
【参照サイト】高齢者の生活環境