ホームレスへ手を差し伸べる。ニュージーランドのバス会社が夜間にバス停を寝床として解放

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現在、日本には約5,000人ほどのホームレスがいる。しかし、この数も確認されている人数のみであり、実際の数はさらに多いという。

日本から南に約9,300kmに位置する国、ニュージーランドの最大都市オークランド。ここでは、日本全体のホームレスの数である5,000人の4倍にあたる約20,000人がホームレスとして認定されている。そしてニュージーランドにいる20,000人のホームレスのうち、800人近くが寝泊まりする場所を一切持っていない。

そんなホームレスたちに、せめて夜の寒さをしのいでほしいと動き出したのが、ニュージーランドのオークランドにある交通機関「Auckland Transport」だ。同社はThe Salvation ArmyAuckland Councilと手を組み、オークランド南部にある今年できあがったばかりのManukauのバス停を夜間にホームレスの人々の寝床として提供する。

Auckland Transport

Image via Auckland Transport

バス停は、夜の10時から解放され、朝と晩に軽食が提供される。ホームレスの人々は、夜はマットレスの上で一夜を明かすことができ、朝の7時までに出て行くというシステムになっている。この一時的解決策のあいだに、彼らをなんらかのサポートサービスとつなげることを目的としている。

ニュージーランドは南に位置していることもあり、多くの人が暖かい南国をイメージするが、実際には南極に近く冬は気温がとても低い。オークランドは北に位置するため雪こそ降らないものの、気温は夜中であれば0度に近くなることもある。つまり、外での睡眠は時に死を意味することもある。

社会政策アナリストのアラン・ジョンソン氏は「バス停の床はコンクリートで暖房も効いていません。しかし、安全で濡れることはないですし、少しばかりの食事も提供されます。本来彼らが寝なければいけない場所よりははるかに良い場所です。」と語る。

「実際、去年の冬に2人のホームレスが死んでいるのです。こんなことが二度とあってはなりません。」マヌカウの評議員であるアルフ・フィリパイナー氏も、バス停の解放に賛成の意見を述べた。

ホームレスの問題は、一夜で解決できるようなものではなく、寝床を貸し出すことが根本的な問題の解決になるわけではない。それでも、コミュニティが一丸となって、無理せずに自分たちのできる方法で人々に手を差し伸べることが、問題解決への一歩と言えるのではないだろうか。

【参照サイト】Homeless to spend winter nights in Manukau bus station
【参照サイト】Manukau bus station set to become a night shelter for rough sleepers
【参照サイト】ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)結果について
【参照サイト】Homelessness in Auckland