農業の人手不足解消へ。24本の”腕”でいちごを収穫するロボットが登場

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農業(Agriculture)とテクノロジー(Technology)を融合し、従来の農業の課題を解決するアグリテックと呼ばれる分野が脚光を浴びている。農業に従事する人の高齢化が進み、慢性的な人手不足に悩んでいるのは日本だけではない。例えばカリフォルニア州の非営利団体California Farm Bureau Federationが2017年におこなった調査によると、55%の農家が人手不足を経験したことがあるという。

そこで、人が足りないのならロボットで農作業を自動化しようという動きがある。その一つがスペインの会社Agrobotが開発した、自動でいちごを収穫するロボットだ。いちごの収穫は基本的に同じことをくり返す単純作業なので、こういう場面でこそロボットの強みが発揮される。カメラの付いた24本の”腕”が、いちごを一つずつ器用に収穫していく。

このAgrobotという機械にはAI技術が使われており、画像処理装置であるGPUがいちごの成熟具合を判断する。100%熟しているのか、それともまだ92%か、85%か、といったところまで細かく見てくれるので非常に便利だ。動画を見るとAgrobotが緑色のいちごを除いて、赤いいちごだけ収穫していく様子がわかる。また、いちごのヘタや茎を付けたまま収穫するのか、という点も指定することができる。

Agrobotの24本の腕は、いちごを植えている列数に応じて自由自在に配列を変えることができる。例えばいちごを2列で植えている場合は、外側の2列と内側の1列に収穫する箱を設置し、4列で植えている場合は、外側の2列と内側の3列に箱を設置するといった具合だ。機械なので24時間いつでも稼働させることができ、CEOのJuan Bravo氏によると3日間で20エーカー(約80,940㎡)ほどの土地から収穫することができるという。

人がいちごの世話をするのもいいが、こうして新しい機械を受け入れていくのも時代の流れなのだと思う。機械はがーっと勢いだけで収穫しているように思いがちだが、実際はいちごの成熟具合をよく見ていたり、果実を傷つけないように茎をつかんで収穫していたりと、農作物を大事に扱っている。今後人がやるべき作業は人に残り、取り替えるのにふさわしい作業はアグリテックが取って代わっていくのだろう。

【参照サイト】Agrobot