今年の抱負に“ヴィーガン”はいかが?決意の「1月」に着目したヴィーガン支援サイトVeganuary

Browse By

私たちがヴィーガン(ビーガン)になることはそう容易なことではない。しかし、世界では少しずつヴィーガンになるための環境が整えられつつある。これまでヴィーガンといえば、食の選択肢を狭めるイメージが強かったが、最近になってより気軽にヴィーガン食を実践できるような流れになってきた。味も本物の肉や魚と変わらず美味しく味わうことができ、パッケージもオシャレなものが増えている。世界的な調査会社ニールセンによると、アメリカでは、2017年に植物由来の製品が前年比20%の伸びを記録し33億ドルの市場になったという。

そんな中、2014年1月にイギリスで生まれたヴィーガンをサポートするコミュニティサイト「Veganuary」への登録者が急速に増えている。

サイト名のVeganuaryは、「Vegan(ヴィーガン)」と「January(1月)」を掛け合わせている。1月という新年のはじまりの月。目標を決めるのには最適な月だ。Veganuaryの創業者であるジェーンとマシューは、そんな誰もが1年の目標を決意するはじまりの「1月」と「決意」に着目し、1月から1か月間だけ、まずはおためしでヴィーガンになることを本サイトで呼びかけている。

サイトには、ヴィーガンのレシピ、食品ラベルの見方や専門家のアドバイスなどのお役立ち情報が多数、掲載されている。2018年は登録者の増加により、210万頭の動物の命を救うことができたという。

veganuary

Image via veganuary

サイトの登録者の半分はイギリス在住で35%がアメリカ在住と、英米人がほとんどを占めているが、190カ国もの国からのユーザーがいる。2017年の1月には世界中で約17万人が登録をし、その80%がチャレンジの1か月間は完全にヴィーガンの生活を続けることができたとアンケートで回答している。そして、60%以上はこの最初の1か月が終わってからもヴィーガンの生活をそのまま続けていると答えたのだから、Veganuaryがいかに大きな成功を納めているかがわかるだろう。

サイトには「動物」「健康」「環境」「栄養」のカテゴリーに分かれた、「ヴィーガンになるべき理由」の詳細が書かれている。「動物」を一例にあげると、それぞれ豚やうさぎなど8種の動物の肉がどのように製造されているのかがわかる。

また、Veganuaryを特徴付けているものは、登録者のもとへ定期的にEメールが届き、どのようにしてヴィーガンを実践するのかを教えてくれることだ。定期的にメールが送られてくることで、登録者の意欲づけにも一役買っている。

個人や協賛企業からの寄付が主な収入源となっていて、サイトの中でも気軽に寄付ができるよう設計されている。欧米では寄付文化が活発であることもVeganuaryが継続的に成功している理由だろう。

ヴィーガンに関するポータルサイトは日本にもあるが、Veganuaryのように企業を巻き込んでここまで徹底的に運営しているものは現時点では見受けられない。もともと和食や精進料理の文化がある日本では、欧米のように肉食文化に対するアンチテーゼとしての発展はなかなか難しいとは言われているが、今後も日本独自の発展をしていくことを期待したい。

【参考サイト】 Veganuary
【関連記事】 「豆」が卵になる時代。ヴィーガンでも食べられる代替卵が登場
【関連記事】 フィッシュフリーなツナ?ヴィーガンでも食べられる魚の代替品 、アメリカで登場

FacebookTwitter