「豆」が卵になる時代。ビーガンでも食べられる代替卵が登場

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代替食についてご存知だろうか。代替食とは、魚や肉の代わりに昆虫や植物性の原料を使用するというものだ。これは健康に良いだけではなく、サステナブルな食の構築にも一役買っている。というのは、代替食は温室効果ガス排出の大きな原因となっている動物食中心の生活に対する一つの脱出策ともなっているからである。

卵についてはどうだろうか。以前から、卵の代替品が発売されるというニュースがビーガンの世界で駆け巡っていた。しかしビーガン卵は、これまでにもさまざまな試みが行われてきたが、味の問題や栄養素の問題があり、なかなかうまくいっていないようだった。基本的に卵を食べないビーガンにとって、卵の代替品の開発は画期的なものになるはずなのに。

そんな中、植物性製品を作る米サンフランシスコのスタートアップ企業「JUST」は、緑豆(リョクトウ)という豆を原料としたビーガン卵をオンライン上で発売すると発表した。使われる緑豆は遺伝子組み換えフリーの原料である。このビーガン卵は、通常の鶏卵と同じだけのタンパク質を含んでいるが、コレステロール含有がゼロであるという画期的な代替製品である。

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Image via JUST

商品は卵の形になっているわけではなく、おしゃれなパッケージの中に液体状で入っている。スクランブルエッグ、パンケーキやオムレツ、ハンバーグ用の卵にぴったりな商品である。同様に代替マヨネーズやドレッシングもラインナップに入っている。

JUSTのコンセプトは“健康に食べられるものが簡単に入手できるフードシステムを作ること”である。これまで、「健康でサステナブルであるものは価格が高くて美味しくない」という概念があり、挑戦しようとすらしなかったという。このマインドセットを変えることが実現すれば、世界の食が変わっていくだろう。

JUSTのホームページによると、他のブランドの代わりにJUSTの卵を選ぶことで、約2億9千5百万ガロン(77,631リットル)の水と、約2百90万キロの温室効果ガスの排出が回避できるという。また、454万個もの卵を使わずに済むことは動物愛護でもある。

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JUSTの挑戦は始まったばかりだ。緑豆の原産地であるアジアからの輸送コストに加えて、製粉などの加工のコストがかかるため、現状は通常の卵の6倍程度の小売価格である。将来的にこれらのコストを低減させて、普通の卵との競争力を高めたいというのが、JUSTのCEOであるJosh Tetrick氏の目標でもある。 

魚や肉のかわりになる商品が次々と登場し、代替食ブームがにわかに加速してきている。もちろんまだまだメインストリームの動きにはなっていないが、代替食は健康食であることに加えて、サステナブルでもあるという観点がこの動きを奨励している。これらの海外の動きを受けて、精進料理やマクロビオテックの文化が根付いている日本でも、今後代替食が広がっていくだろう。

【参考サイト】JUST公式ホームページ