100%生分解可能なバイオプラスチックでできた日焼け止めクリーム「My Kai」が誕生した。開発を行ったのは、イギリスの家庭用品メーカー ユニリーバ社と、イタリアでバイオテクノロジーの研究開発を進めるBio-on社だ。
いま、日焼け止めクリームによる環境汚染が懸念されている。一部の日焼け止めクリームに含まれるオキシベンゾンやオクティノクセイト等の化学物質が、サンゴ礁の死滅や白化を招くのだ。
その対策として、アメリカ最南端のキーウェストやハワイ、パラオなどさまざまな国や地域ではサンゴ礁に有害な成分を含む日焼け止めクリームの使用禁止がすでに始まっている。ハワイ州では2018年5月に、米国で初めてサンゴ礁に有害な日焼け止めの販売・流通を禁止する法案が可決された。
しかし、私たちの肌を紫外線から守るためには、やはり日焼け止めは欠かせない。そこで、ユニリーバ社とBio-on社が私たちの健康と自然との共存を目指して開発したのが、環境を傷つけない日焼け止めクリーム「My Kai」なのだ。
My Kaiは、植物から抽出された100%生分解可能なバイオプラスチック製パウダーでできている。この新パウダーがエコの秘訣だ。新パウダーは、環境に有害なUVフィルターの割合を大幅に減らし、さらに耐水性も高めることができる。
そして、耳に心地よく響くMy Kaiという名前は、ハワイ語の「Kai(海)」と「Makai(海洋へ)」からインスピレーションを受けたという。My Kaiを開発したBio-on社は現在、本拠をイタリアに置いているが、創業はハワイだった。そしていま、最先端の海洋生態系保護を行っているのもハワイだ。My Kaiの源は、美しい海の広がるハワイなのである。
ヒトと地球の健康のために開発された、私たちの新しい選択肢My Kai。2019年3月から販売が開始されるが、人々の反応が楽しみだ。
【参照サイト】Unilever and Bio-on present My Kai the new line of ultra-green sun creams