あなたのハンコは、何で出来てる?「#私は象牙を選ばない」象牙販売の禁止求める“印鑑”アニメーション

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アジアの大陸地域で生まれたと言われる印章。それはやがて中国を経て日本に伝わり、いまでもハンコと呼ばれ親しまれている。ハンコの素材には、動物の角や牙、木、石、金属、人工素材等、さまざまなものが使われているが、その中でも最も高級とされるのが象牙だ。美しく加工しやすいため古くから珍重されてきた象牙だが、それが象の乱獲の原因にもなっており、15分に1頭のアフリカゾウが密猟で命を落としている。

現在、ワシントン条約により、象牙の国際取引が禁止されているが、日本国内では今も象牙のハンコが流通している。条約以前に国内に流入した在庫が多く存在し、世界一とも言われる大きな販売市場があるためだ。日本では、象牙の実に8割がハンコ製造に使用されているという。

在庫のみ流通し、新たに殺生が起こらないのであればまだ良いのだが、世の中はそれほど完璧ではない。市場があり、お金が動いていると、そこには闇ルートが生まれ、ハンターたちは再び銃を手にしてしまうのだ。

そこで立ち上がったのが、環境保護団体WILDAIDと認定NPO法人アフリカゾウの涙による「Hankograph(ハンコグラフ)」というキャンペーンだ。すべて木製のハンコによるアニメーションを作成し、「#私は象牙を選ばない」ハッシュタグで象牙ハンコ不買の意思表明を促す。アフリカゾウがハンターにより撃たれ、生きたまま牙を抜かれてハンコになるというストーリーが、お馴染みの朱色で描かれている。

Hankograph

Hankograph

500本の木製のハンコで2,400枚の紙に押印してつくられたアニメーション。シンプルな描写と音声で、淡々と象牙問題の事実を伝えている。Youtubeでは、制作の舞台裏も公開した。

この活動では、日本国内での象牙取引禁止を求める署名運動も展開しており、映画俳優ジャッキー・チェン氏やアナウンサーの滝川クリステル氏も賛同している。

Hankographの制作風景

象の牙を使っているということを、普段から意識している人は少ないかもしれない。しかし知るきっかけがあれば、「高級な象牙ハンコ」の需要が新たな密漁を生んでしまうことをイメージすることはできるだろう。アフリカゾウは、絶滅に向かっているが、まだ息絶えていない。手遅れになる前に、私たち一人ひとりにできることがある。象牙のハンコを買わない、求めない、これに尽きる。

【参照サイト】HANKOGRAPH
【参照サイト】「Making of Hankograph」すべてが印鑑によるアニメーションの舞台裏 | WILDAID