小学生時代に使っていた机やいす、ランドセル、牛乳瓶――どれも思い出深いものだ。そんな懐かしの学校の備品が、役目を終えたあとには大量廃棄されている現実がある。これらの備品を、デザインの力をつかってオリジナル家具に生まれ変わらせているストアがあることをご存知だろうか。
アップサイクル家具ブランド「tumugu upcycle furniture(ツムグ アップサイクル ファーニチャー)」のオンラインストアに並ぶのは、学校で使われていたときの面影が残るユニークなインテリアの数々だ。本来であれば廃棄される備品を循環させ、誰かの自宅で活躍できるものにする。今回は、このストアの中でもオリジナリティに溢れた3つの商品を紹介する。
01. After school hanger(学校椅子のハンガー)
学校椅子の背板がハンガーに生まれ変わった「After school hanger」。ストアによると、学校のいすは学校単位でまとめて入れ替えられることが多く、落書きや破損の多い背板は細かく粉砕され廃棄されるという。
これまで学生の背中を支え、時に服をかけられてきた1枚の背板が3本のハンガーに生まれ変わり、私たちの生活の一部になる。柔らかい曲線とシンプルさが服を引き立てるハンガーは、思わずお気に入りの服をかけたくなるだろう。
02. Milk bottle stand(牛乳瓶の傘立て)
いまや学校ではあまり見かけない牛乳瓶が傘立てに生まれ変わった「Milk bottle stand」。紙パックが当たり前となった今、このレトロな佇まいがなんとも可愛らしく感じられる。黒く塗装されたことでインテリアとして部屋に馴染みやすく、傘立てだけでなく、小物入れや花器としても使用できる汎用性の高い製品だ。
03. Wall clock(ランドセルの時計)
ランドセルが掛け時計に生まれ変わった「Wall clock」。公式サイトによると、ランドセルの多くは卒業後押し入れにあったり、ランドセルの規格が変更になって製造元が販売できなくなったり、展示品として使用された後は倉庫で保管しているなど、眠っているランドセルが多くあるという。そんな状況がもったいないという思いから、この製品はつくられた。6年間の学生生活を支えてくれたランドセルの“かぶせ”部分を使う遊び心があり、インテリアの主役となるポップな配色が印象的だ。
まとめ
学生時代や幼少期に使っていた思い入れのあるものが大量に捨てられる現状に目を向けた「tumugu upcycle furniture」。インテリアにアップサイクルすることで、次世代の子供たちにものの大切さを伝えるきっかけにしたり、せわしなく過ぎる日常の中、社会人になった人がものを通してあの頃の自分・日々を思い出して明日の活力としたりすることが、同ブランドの目的である。
そんな熱い思いが詰まったアップサイクル製品が気になる方は、ぜひ一度オンラインストアを覗いてみてほしい。
【参照サイト】tumugu upcycle furniture
(※画像:tumugu upcycle furnitureより引用)
Edited by Kimika Tonuma