ドイツ発、店内で野菜を育てる垂直農業テック「Infarm」都内スーパーに展開

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ドイツ・ベルリン発、都市型農場野菜のプラットフォームであるInfarm(インファーム)が、2021年から日本に展開をしている。スーパーの店内で野菜やハーブを育て、その場で売るというサービスだ。対象となるスーパーは、東京都内にある紀ノ国屋インターナショナル(青山店)、Daily Table KINOKUNIYA 西荻窪駅店、サミットストア五反野店の3店舗である。

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インファームは、世界10カ国および30の都市で事業を展開しているベルリンのアグリテック(農業×テクノロジー)企業だ。土壌ベースの農業よりも99.5%減の土地、95%減の水、90%減の輸送距離で、化学農薬を使用せずに、毎月50万本以上のハーブ・野菜を収穫している。2013年の創業以来、4,000万リットル以上の水、および50,000平方メートルの土地を節減してきた。

では、実際どのように店内で野菜を育てているのか。インファームが採用しているのは垂直農法である。これは文字通り、平たい畑や温室などで野菜を栽培する代わりに高さを利用して垂直的に農作物をつくることだ。それぞれのスーパー店舗内に設置された「ファーム(畑)」は、クラウドベースのプラットフォームに接続され、ハーブ・野菜が常に最良な状態で成長するために最適な光の量や、空気、栄養素を整えるよう遠隔でコントロールされている。

また、各店舗にはインファームのスタッフが定期的に訪れ、店内で育った野菜を根が付いたまま収穫し、次のサイクルのために新しい苗を植える。生産地から消費地までの輸送距離を最短にすることで、炭素排出を防ぐだけでなく、新鮮なまま購入して食べることができるのが嬉しい。

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紀ノ国屋インターナショナル(青山店)では、イタリアンパセリ、イタリアンバジル、ミント、パクチーといった、バラエティに富んだハーブ4種を取り揃えている。Daily Table KINOKUNIYA 西荻窪駅店では、葉物野菜をミックスした「サラダブースター」3種を展開。

  • ニュートリショナルサラダブースター:ゴールデンスベリヒユ、スカーレットケール、トスカーナケール
  • スプリングサラダブースター:レッドソレル、赤水菜、赤からし菜、
  • スパイシーサラダブースター:わさびルッコラ、クレソン、赤からし菜

インファームの躍進は止まらない。2021年4月頃には、首都圏での複数店舗の展開も予定しているそうだ。多くの人が訪れる都心のスーパーの店内で野菜をつくり、新鮮なまま持ち帰って食べることができる。そんな理想が実現した店舗を訪れてみてはいかがだろうか。

【参照サイト】アジア初!店内で育てられるInfarm(インファーム)のハーブ・野菜が都内スーパーマーケットで販売開始
【参照サイト】ベルリン発、次世代型屋内垂直農法「Infarm(インファーム)」とサミットが提携

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