子どもたちが大気汚染と戦う「ヒーロー」に。空気を綺麗にする通学用マント

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車が目まぐるしく行きかう通りを想像してみてほしい。砂埃が舞い、排気ガスでぼんやりと霞がかった光景を想像すると、思わず息苦しくなってしまうのではないだろうか。

ユニセフによると、イギリスの71%の市や町では、子どもが息をするのが安全と言えないほどのレベルの大気汚染が発生。特に通学中や学校にいる間、多くの子どもたちが汚染の危険にさらされているという(※)

そんな子どもたちを取り巻く大気汚染問題を解決しようと立ち上がったのが、エネルギー供給会社のE.Onエナジーだ。E.Onは、ファッションレーベルの Scamp & Dudeとパートナーシップを締結し、車での送り迎えをする代わりに、親子で歩いて登校するよう促すキャンペーンを実施。その一貫として、子どもたちが通学中に羽織るだけで空気を綺麗にすることができる特別なマントを作成した。

このマントには、空気中の有害な物質を吸収し分解する特別な布素材・Breath®が導入されている。この素材は、1年にガソリン車2台またはディーゼル車4台が排出するのと同等量の汚染物質を除去することができるという。

このマントにより、子どもたち自身が大気汚染を解決するアクションを引き起こすことができる。また、子どもたちのこうしたアクションを見せることで、親や教師など周囲の大人の意識に働きかけるのもE.Onの狙いだ。WEBサイトにてE.onは、「行動を変えなければならないのは親の方だが、こうしたメッセージを親たちに伝えるためには、子どもたちを通して伝えるのが一番良い方法だと思っている」とコメントしている。

マントを羽織り、未来を変える1歩を踏み出した子どもたちは、まぎれもなくヒーローだ。しかし、彼らだけに全てを背負わせてはいけない。私たち大人が「彼らのヒーロー」であるために、彼らの笑顔を守るために──小さな英雄の登場を喜ぶだけでなく、何ができるのかをきちんと考えていく必要があるのではないだろうか。

※ THE TOXIC SCHOOL RUN HOW TOXIC AIR IS PUTTING CHILDREN’S HEALTH IN DANGER(UNICEF UK)

【参照サイト】Air Heroes(E.On)
【参照サイト】Cleaning up the school run: Over three quarters of parents set to implement good air habits as E.ON’s research reveals eight out of ten children worry about air pollution(E.On)

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