子どもが大切な人を亡くしたとき、死について話したり、素直な気持ちを分かち合ったりできる場は、意外と少ないのではないだろうか。
学校の同級生とは話しにくい話題のように感じたり、家庭内では心配をかけないように気丈に振る舞ったりするかもしれない。
Experience CampsというアメリカのNPOは、そんな子どもが安心して気持ちを表現できる場「ExperienceCraft」を、オンラインで提供している。人気ゲーム「マインクラフト」のサーバーを用意し、大切な人を亡くした7~14歳の子どもだけが遊べるようにしている。
グリーフ(悲嘆)に寄り添うトレーニングを受けたスタッフも参加して、子どもを見守るため、安心感のある空間になっている。ExperienceCraftに参加できる日時は、毎週金曜日から日曜日の午後5時から午後8時。子どもを参加させたい場合は、オンラインで登録する仕組みだ。
ExperienceCraftには、「クリエイティブ」「サバイバル」「ミニゲーム」という3種類のワールドがあり、子どもは墓地を訪れたり、広い世界を冒険したりできる。気持ちを落ち着かせるための「禅スペース」もあるという。
Experience Campsのチーフプログラムオフィサーであるコートニー・デュビン氏は、次のように語っている。
マインクラフトは、世界で最も有名なゲームのひとつです。マインクラフトの世界の中に、悲嘆にくれる子どものためのスペースを作ることで、彼らの好奇心を育み、同じように悲しみを抱く仲間とつながることができます。
子どもたちの辛さに寄り添い、サポートの場となるExperienceCraft。このような取り組みが広がっていくことで、多くの人々が救われるのではないだろうか。
【参照サイト】Minecraft – Experience Camps
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