子育て中のルーティンワークとして必ずあるのが、毎日の歯磨きだ。虫歯を作らせたくないという親心なぞ知る由もなく、子どもは基本的に歯磨きの時間が嫌いである。子どもを育てたことのある人であれば、この歯磨きの時間がいかにタフなものであるかは容易に想像ができるだろう。たった数分の歯磨きのために子どもをその気にさせようとあの手この手を使い、結局はその効力もなく、わが子に大泣きされながら歯を磨いたという経験がある親は少なからずいるのではないだろうか。
そんな歯磨きの時間を、親にとっても子どもにとってもストレスがなく楽しい時間にしてくれるスマート歯ブラシが英国で開発された。Benjamin Brushと名付けられたこのスマート歯ブラシは、音楽やゲームを通じることで、嫌いな歯磨きの時間を楽しいものに変えようというゲーミフィケーションのアイデアを取り入れて設計されている。
開発したのは、英国のテクノロジー企業であるBleepBleeps社。同社はテクノロジーを活用することにより、赤ちゃんのお世話や子育てがより簡単になるような製品を生み出し、世の中の親をサポートしたいという理念をもって活動している会社だ。
Benjamin Brushの歯ブラシには防水スピーカーが搭載されており、歯磨きをすることでそこから音楽が流れる仕組みとなっている。ユーザーは、BleepBleeps Music Storeから自分の好きな曲をダウンロードすることができ、トラックは2分間再生される。この2分という時間は、歯科医が推奨するブラッシングの最低時間だ。
また、この歯ブラシと連携された無料アプリを使用することで、家族全員の歯ブラシ状況を記録し、それにより家族同士で歯を磨いた回数と時間の長さを競い合う歯磨きゲームができる。ポイントを獲得していくゲーム方式なので、家族で競い合い、歯磨きの時間を楽しいものに変えることができるのだ。このアプリや歯ブラシ自体も、カラフルでポップなデザインとなっており、家族みんなが一緒になって楽しめるように工夫されている。
Benjamin Brushには、乳幼児用と大人用の2種類のブラシヘッドが用意されており、いずれも柔らかい衛生的なシリコーン製の毛で作られており、ブラシの取り替えは年に1回程度で良いとされている。このスマート歯ブラシは、2018年3月にリリースされる予定だ。
しっかりとした歯磨きの習慣を身につけることは、子どもにとってとても大切なことであり、最新テクノロジーがそのサポートをしてくれる。歯磨きが面倒くさいという子供たちの気持ちをゲーミフィケーションで解決するという、非常にユニークなアイデアから生まれたBenjamin Brush。日本でも人気が出そうなこの歯ブラシの本格的なリリースが今から待ち遠しい。
【参照サイト】BleepBleeps
(※画像提供:BeepBleeps)