そろそろ、クリスマス。サンタクロースの故郷フィンランドで、サンタが忙しく働いているのが想像できる。フィンランドはほかにも、オーロラやムーミンなどが人気で、誰もが小さい頃一度は行ってみたいと憧れていた夢の国だろう。
一方、日本から一番近いヨーロッパで、サウナ文化があったり、同じ言語の部類に属すなど、実は日本と共通点が多いのをご存知だろうか。
ここでは、IDEAS FOR GOODが2017年に取り上げたフィンランド発の社会に役立つ先駆的なアイデア5選をお届けし、ファンタジーだけではない魅力をご紹介したい。
01.ヘルシンキ中心に現れた、車1台分の駐車スペースに建てられた家
限られた土地と設備という制約から生まれた、シンプルな共存生活スタイルを提案する斬新な家「Tikku」が登場した。ソーラーパネルで家のエネルギーを発電し、トイレやシャワーは設置せず街中で済ませるなど、見た目だけでなく中身も一歩先をいく。
02.電気からタンパク質を生成するテクノロジー
電気と二酸化炭素から生成されたタンパク質は、食品や動物飼料として使用することが可能だ。再生可能エネルギーが利用できる場所であればどこでも生産できるため、増加し続ける世界人口に対応する画期的な研究である。
03.食料廃棄を減らすのに役立つアプリ
フィンランド発アプリ「Froodly」のユーザーは、スーパーで消費期限の近い食料品と値引額の写真をアプリにアップすることで割引を受けたり、近くの店舗の商品が割引された際にリアルタイムで通知を受けることができる。
04.難民のためのブロックチェーンを活用したプリペイドマスターカード
フィンランドのスタートアップ企業MONIは、銀行口座を作れないことで経済的自由が奪われている難民のために、ブロックチェーン技術を活用したプリペイドマスターカードを発行している。
05.AIでオフィスを快適にするグリーンウォール
フィンランドのスタートアップ企業Naavaが開発したのは、AI(人工知能)とIoTを活用した完全自動による空気清浄、給湿、室内植物といった多くの機能を兼ね備えたグリーンウォールである。植物の世話の手間もなく、常にリフレッシュした頭で仕事に打ち込めるオフィスを提供する。
まとめ
このようにフィンランドで、建築、科学、食料、難民、AIなど、多様な分野で先駆的なアイデアが生まれているのを知っていただけただろうか。まるでフィンランドのサンタは子どもにだけではなく、大人そして地球にまで、素敵なプレゼントを運んでくれているようだ。今後もフィンランドからのプレゼントをもらい続けられるように、私たちも地球や人類にやさしい行動をしていかなければならないと気が引き締まる思いだ。