ブロックチェーンで偏りのない言論空間をつくる。平和な世界を願うAnanas

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インターネットの到来で私たちのコミュニケーションは大きく変わった。マスメディアの時代には、ある特定の情報源から多数の大衆に届けられるという一方的なものだったが、インターネットの到来で、誰でも自由に発言し、情報発信ができるようになった。

マスメディアの時代は、権力者が言論や思想を統制し、意のままに民衆を操るという危険をはらんでいたが、一方のインターネットは逆にあまりにも統制がなく、その情報にはいわゆるフェイクニュースのような信ぴょう性の疑わしい情報も散見される。

また、自分の好みの情報やコミュニティにどんどん入り込み、知らず知らずに思想が偏っていくフィルターバブルも人々の対立を煽る原因となり、社会の様々なところに軋轢をもたらしている。

そんな現状を打開しようと、暗号通貨とブロックチェーンを利用したインセンティブ設計により、より偏りがなく信頼性の高い情報プラットフォームを作ろうとしているのがイギリスのAnanas Foundationだ。

Ananasは、知識の多様性を奨励し、正直な議論と報酬を組み合わせることで異なる思想を持つグループの利害を調整することを主な目的とする慈善団体だ。Facebookなどでもフェイクニュース対策の機能はリリースされているが、Ananasは信頼できる情報を普及させるインセンティブとして暗号通貨を使用する。

ユーザーはAnanasのプラットフォームにコンテンツを寄稿し、知識を共有することで、他の暗号通貨に換金可能なイーサリアムベースの暗号通貨「Anacoins」を報酬として得ることができる。コンテンツを提供したいユーザーは初めにAnacoinsを購入する必要があるものの、残したコメントや情報源が確認されたり、他のコミュニティメンバーからの投票を通じて支持を得たりすることで、より多くのリワードを得ることができる。また、Anacoinsの発行数量は制限されるため、コインの価値が上昇することで、ユーザーはさらに多くの利益を得ることになる。

情報の信頼性を高める作業に貢献すればするほど報酬が得られるというのがAnanasにおけるルールなのだ。Ananasは、この仕組みが個人や団体に自身の思想体系のマッピングを促し、結果として情報源や参照元のより構造化された枠組みが構築できると考えている。

ビットコインの背後にあるブロックチェーン技術は偽造を防ぐなど様々な目的で使用されているが、その仕組みを活かしたインセンティブでよりフェアで偏りのない言論空間を育てようとしているAnanas。

テクノロジーによって生じた問題をテクノロジーで解決し、諍いや紛争のない平和な世界を目指すAnanasがどのように未来の言論空間の常識を形作っていくのか。今後の展開が楽しみだ。

【参照サイト】Ananas

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