最近では「エシカル消費」という言葉もあるように、どうせ買い物をするのであればより環境や社会に配慮した商品やサービスを選びたいという人は増えている。アメリカのCone Communication社の調査によれば、値段や質が同様であれば、消費者の89%が社会をよりよくするブランドを選びたいと考えているという。しかし、実際にインターネットなどで買い物をする際に、どの商品を買うことがより社会をよくすることにつながるのかを判断するのは難しい。そこで、最近ではそうしたよりエシカルな消費を好むユーザーの買い物を支援してくれるユニークなアプリやブラウザ拡張機能などが続々と登場してきている。ここではIDEAS FOR GOODが過去に取り上げた記事の中からおすすめのサービスをご紹介したい。
01. ショッピング履歴を寄付できる「Data Does Good」
スタンフォードMBA生らが開発したのは、自分のAmazonのアカウントを接続するだけでチャリティ団体に寄付ができるというブラウザ拡張機能「Data Does Good」だ。アプリを接続してAmazonで買い物をすると、そのショッピング履歴が小売業者らに販売され、その利益が自分の選んだチャリティ団体に寄付されるという仕組みになっている。ユーザーの負荷を増やさず、いつも通りAmazonで買い物をするだけで社会貢献ができるというユニークなサービスだ。
02. ソーシャルグッドな商品を教えてくれる「DoneGood」
DoneGoodは、GoogleやAmazonなどで”men’s dress shirt”などと検索した際、そのキーワードにマッチした商品をより社会や環境に配慮した形で製造している企業があるときは検索結果上にその企業のサイトへのリンクを代替の選択肢として表示してくれるというブラウザ拡張機能だ。
03. ロサンゼルス発の「Miigle+」
Miigle+もDoneGoodと同様のブラウザ拡張機能で、Google Chromeブラウザにダウンロードすると、ユーザーがGoogleやamazonなどで商品を検索した際に、検索結果に表示される商品の代替オプションとしてより社会や環境に配慮されたソーシャルグッドな商品をリコメンドしてくれる。
04. 自分の消費行動のインパクトが分かる「Impakt」
Impaktも同様のコンセプトを持つブラウザ拡張機能だ。ユーザーがオンラインで商品を見ると、公開データや関連ニュース記事を元にした会社概要がポップアップ表示され、今買おうとしている商品が自分の価値観と合うか、解決したい問題にどう寄与しているかが一目で分かるほか、さらに、よりエシカルな他の商品を勧めてくれる機能も備わっている。ChromeとFirefoxブラウザに対応しており、アマゾンなどのECモールやH&Mなどの個別ブランドウェブサイトで利用可能だ。
05. ニュース記事から直接寄付できる「buoy up」
ユニセフのソーシャルメディアチームで働いた経験を持つLauren Holmes氏が開発した「buoy up」は、ショッピングではなく、ネットサーフィンをしているときに簡単に寄付ができる仕組みを提供するブラウザ拡張機能だ。buoy upをダウンロードすると、ネットでニュース記事を見ているときに記事の見出しや記事内にチャリティ団体の名前が出てくると、その名前をクリックすることができるようになり、出てきたポップアップの寄付ボタンを押すだけで1度に約50円をその団体に寄付することができる。
まとめ
いかがだろうか?普段からネットショッピングやネットサーフィンをする習慣がある人は、ぜひ上記で紹介したブラウザ拡張機能やアプリをダウンロードしてみてほしい。毎日の生活を大きく変えることなく、今まで以上に社会貢献ができるようになる。最近ではCSR(企業の社会的責任)という言葉はだいぶ浸透したが、社会的責任は企業だけではなく、私たち消費者にもあるのだ。私たちは、一度の買い物、一つのクリックでも世の中をよりよくする力を持っている。ぜひ便利なアプリやサービスを利用して、ショッピングと社会貢献を同時に楽しもう。