心が疲れたら休むこと。米オレゴン州で学生向けに“メンタルヘルス休暇”導入へ

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生涯を通じて5人に1人がうつなどの心の病気にかかると言われている。特別な人だけがかかるものではなく、周囲の人間関係や環境などさまざまな要因により、誰でもかかる可能性のある病気だ。今、メンタルヘルス向上の重要性が叫ばれている。

アメリカのオレゴン州で、学生が自分の精神状態をケアするために「メンタルヘルス休暇」を取ることを許可する法律ができた。この法律は、同州の学生たちによる提案がもとになり、怪我などの身体的な理由だけでなく、精神的な理由で学校を休むことを認めるもの。3ヵ月ごとに最大5日間の休みが取得でき、それ以上になる場合は、学校長などへの申請が必要になる。

メンタルヘルス休暇

一部の親からは、この法律に対して「子どもが学校をさぼる口実にならないか」という批判や心配もあるという。しかしオレゴン州は、学校に行くのが精神的に辛いとき、以前なら休むために親や学校に嘘をつくことになっており、自分の気持ちを打ち明けづらい環境があったことを問題視している。

AP通信によると、同州の女子高生の一人が自身をバイセクシュアルとカミングアウトした後にいじめにあい、学校を欠席するために嘘をつき、のちに自死を選んだという。彼女の両親は「打ち明けてくれれば、相談にのって命を救うことできたかもしれない」と語る。

ティーンエイジャーのメンタルヘルス問題

また、オレゴン州保健局のデータによると、8年生(13歳と14歳)のほぼ17%が、過去12か月間、自死に関して真剣に考えた事があるという。今回制定された法律により、メンタルヘルスのことを学校内外でもっとオープンに話したり、メンタルヘルスの重要性を再認識したりすることを目指している。

ユタ州でも、2018年には学校を休む正当な理由の定義が「身体的な不調」から「精神的もしくは身体的な不調」に変更された。心の病気にかかると自分の弱さを責めてしまうこともあるが、ストレス要因の多い環境や、自身の病気について相談しづらい文化が、症状悪化の原因の一つと考えられている。

学生がズルをして学校を休むことを案じるよりも、止められたかもしれない死を増やさないことに目を向けることが大切だということを、「メンタルヘルス休暇」は教えてくれる。

【参照サイト】Need a Mental Health Day? Some States Give Students the Option
【参照サイト】Mental health days: How teens changed the law in Oregon