100%カーボンニュートラル。豪運送業者「Sendle」トラックの空き場所を中小企業向けに活用

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1クリックで注文すれば翌日にはどこにでも荷物が届く時代。中長距離を運転するトラックが荷物を運んだあと空荷のまま戻る「平均空車回送率」が30%以上にもなることをあなたは知っているだろうか。

オーストラリアの運送会社「Sendle」はほかの運送業者のトラックの空き部分を格安な価格で購入することで、中小企業の出荷に役立てることを発表した。

大量の運搬を依頼する大企業に比べて、少量の運搬を依頼する中小企業の依頼は送料の割引率がよくないという現状がある。同社は即日配達ではなく2~3日間での配送に焦点を当てており、即日配達を重視しない中小企業の顧客にニーズがマッチしているという。

Sendleはすでにそれぞれの荷物ごとにカーボンオフセットを購入することで、2014年以来100%カーボンニュートラルな運送を実現してきた。「カーボンニュートラルと節約は両立できない」とされていた常識に風穴をあける取り組みだ。

同社はBコーポレーション認証を取得しており、古くなったものを寄付できるプラットフォームの立ち上げや、堆肥化可能な輸送ポーチのオプションづくりなど運送業という分野を押し広げて活動を行ってきた。同業他社の二酸化炭素排出量への意識を高めるため、オーストラリアの動物がガスマスクをしたステッカーによるキャンペーンを開催した際には、これに影響されたオーストラリア郵便が100%カーボンニュートラルに切り替えることを発表するなど実際に大きな効果を示している。

Sendle

ガスマスクをあてたオーストラリアの動物

CEOのMoodyは、「自分たちのビジネスのリスクを減らしているのです」と語る。「気候変動に対する世界中の人々の考えは日々変わっています。カーボンに代償を払うことを考えたときに、私たちのビジネスモデルについても議論が進んでいます。その文脈で、わたしたちは今後の自分たちのビジネスモデルのリスクを減らすことを決めました。」

アマゾンも2030年までに全出荷物の50%をカーボンニュートラルにする「シップメント・ゼロ」プロジェクトを宣言したり、ヤマト運輸が2020年からEVトラックを500台導入することを発表したりと、運送業において働き方改革だけでなく、カーボンニュートラルに向けた変革期にある昨今。CO2排出やドライバーの不足といった「物流クライシス」を乗り越える、Sendleのような同業他社との取り組みについて今後も期待が高まる。

【参照サイト】Sendle
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