2021年、世界の自動車販売台数に占めるEVの割合は7.2%だった(※1)。
EVの普及の壁になっていることとして、充電に時間がかかることが挙げられるだろう。充電インフラの整備も欠かせない。
このような状況の中、オランダの自動車メーカーであるLightyear(ライトイヤー)は2022年6月、最長7か月充電せずに使えるソーラーEV「Lightyear 0」を、台数限定で販売すると発表した。
Lightyear 0は、5平方メートルの太陽電池を搭載しており、太陽光だけで1日最長70キロメートル走行できるという。オランダのように晴れることが少ない国では、夏に2か月充電せずに済み、スペインやポルトガルのように晴れることが多い国では、7か月充電せずに済むそうだ。
Lightyear 0の次のモデルであるLightyear 2は、3万ユーロ(約400万円)で販売する予定で、2024年末から2025年初頭ごろに生産を始めるという。同社が、EVの普及に立ちはだかる価格の壁も乗り越えていくことを期待したい。
Lightyearは、車をサステナブルに製造することにも力を入れている。Lightyear 0のインテリアには植物由来のヴィーガンレザーや、ペットボトルをリサイクルして作った生地が使われている。また、ボディパネルには、本来であれば捨てられるはずの炭素繊維を使うという。
Lightyearのウェブサイトには、車にどのように太陽電池を搭載しているかを示す動画などが載っているので、今は購入意欲がない人もチェックしてみてはどうだろうか。
※1 Here’s how to accelerate the electric vehicle revolution | World Economic Forum
【参照サイト】Lightyear — Solar Electric Vehicle
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