ヒュンダイ・起亜自動車の“エネルギーを作り出す”ソーラー屋根、2019年にリリース

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地球環境を守るという観点から、世界各国で排ガス規制が強化されている。デンマークでは2030年までにガソリン車やディーゼル車の販売を禁止し、イギリスやフランスでも2040年からガソリン車販売を禁止、オランダでは2025年からEV(電気自動車)のみを販売予定だ。

そんな時代の流れを後押しする商品が生まれた。現代自動車グループ(以下、ヒュンダイ)と起亜自動車によって開発が進められている、自動車の屋根に搭載するためのソーラーパネルだ。この「ソーラールーフ」は、2019年から各社のいくつかのモデルに導入される予定である。

このソーラールーフが車の主電源をサポートし、エンジンへの負担を減らすことで、燃費を向上させ、最終的にCO2の排出量を削減することが目的だ。ヒュンダイは、ガソリン車、ハイブリット車、電気自動車それぞれに向けた3種類のソーラールーフ充電システムを開発している。

ガソリン車向けのシステムは、屋根に設置できるソーラーパネル。これはパネル自体が半透明なため、キャビンの中まで太陽の光が届くそう。エンジン車にソーラーパネルを搭載するのは世界初の試みで、このパネルは排気ガスの厳しい規制を守る一つの手段になるだろう。

ヒュンダイのソーラーカー

Image via Hyundai Motor Group

ヒュンダイのソーラーカー

Image via Hyundai Motor Group

ハイブリッド車向けのシステムは、屋根に組み込めるシリコンソーラーパネル。このパネルは1日あたり平均して、バッテリーの30~60%を充電できる。電気自動車向けのシステムは、軽量のソーラーパネルをテスト中だ。ソーラーパネルという補助的な充電手段は、充電インフラが不安視される電気自動車やハイブリット車などを購入するきっかけになるかもしれない。

100Wのソーラーパネルが装備されている場合、最高100Whのエネルギーを生産することができる。理想条件は、夏の正午で、1000W/m2の放射照度があること。このシステムには最大電力点追跡機能があり、電圧と電流を制御してソーラーパネルで得る電力の効率を高めることができるそう。

ヒュンダイのエンジニアリング・デザイン部門副社長であるパク・ジョンギル氏は、車の発電技術の未来についてこう述べる。「将来的には、さまざまな種類の発電技術が車両に組み込まれることを想定している。ソーラールーフはこれらの技術の先駆けだ。自動車はただエネルギーを消費する存在でなく、自らエネルギーを生産できるようになる時代が訪れる。」

太陽光発電を行うソーラールーフはアウディ、トヨタ、テスラなどがすでに開発している技術だが、これらの充電システムは電気自動車の補助電源の役割しか果たしていなかった。今回、ヒュンダイと起亜自動車が開発したソーラーシステムは、主動力を補助できることが画期的だ。

こういった技術が年々進歩すれば、環境に優しいだけでなく、物資や資源が行き渡らない災害時や非常時にも移動手段として車が使えるだろう。移動手段としては欠かせない車のエコ化に期待したい。

※2019年11月15日 追記 記事中の表現に誤りがありましたため、一部修正いたしました。

【参照サイト】Kia and Hyundai reveal solar charging system technology to power future eco-friendly vehicles
【参照サイト】These countries are banning gas-powered vehicles by 2040

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