「苦労して雇ったのに辞められてしまった」採用広告を出し、書類選考をし、面接を行い、新人研修もコミュニケーションも丁寧にしたはずなのに辞められてしまった、そんな経験は企業の採用担当者であれば一度や二度じゃないはず。
労働人口の不足が叫ばれるいま。調査によると、新卒の場合、一人採用するのにかかるコストは平均45万円前後(※1)だという。しかし、3年後の定着率は平均で約7割、つまり3割は辞めてしまう(※2)。特に一度に多くの採用者を行った場合は、入社してから各人に合った対応を抜かりなく行うのは至難の技だ。なんとか一人でも多くの採用者に残ってもらおうと、日夜工夫を重ねている人事担当者も多いのではないだろうか。
そんな苦労は海外でも同じ。そこで新入社員のオンボーディングをもっと簡単にし、企業の人手不足を解消しうるソフトウェア「パーソナブリー(Personably)」が英国で登場した。
これを企業に導入すると、新たなメンバーが加わった際に、ウェルカムメールなど必要なメールをテンプレート化、研修のスケジュール調整、事務作業の割り振り、個別の進捗把握といった作業を一括して行うことができる。
同社のウェブサイトによると、33%の雇用者は採用された企業で長く働くかどうかを入社後1週間で判断しているという。わずか1週間で判断される、というのは採用者側からみると短く、また年度始めなどと重なれば一番忙しい時期に酷な話かもしれない。
一方、しっかりと計画された新人プログラムに参加した場合、69%の新規採用者が「最大3年は働きたい」と回答しているという。最初が肝心なのはいずこも同じ、というわけだ。
利用者からは「もうパーソナブリーなしでは無理! どんなに忙しい時もすべての新入社員に一貫した対応ができる」「新規採用やミーティングのスケジュール調整を即座にすることができ、大量のTo-Doリストづくり、リマインド作業時間を節約することができる」といった声が寄せられている。
採用業務で手一杯、新しく入ってきたメンバーのフォローまではなかなか手が回らない、そんな人事担当者の右腕となりそうな「パーソナブリー」。登録すると2週間は無料でお試し利用もできる。残念ながら英語版のみの展開だが、今後、類似のサービスが日本でも登場することを期待したい。
※1 新卒採用の1人当たり採用コストを削減する方法
※2 「新入社員の定着率が高い」200社ランキング
【参照サイト】Personably