生まれ変わる上海の公衆電話ボックス。過去の遺物を新たなパブリックスペースへ

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携帯電話の普及により、見かけることが少なくなった公衆電話ボックス。それでもなお、緊急連絡用にある程度設置されていたりするが、使用頻度が減ったいま、場所によってはごみ捨て場になったり、用を足す場になったりしているところもあるという。

そんな電話ボックスを人々のための新たなパブリックスペースに生まれ変わらせようとする試みが、上海の歴史ある豫園(Yu Yuan)ストリートで行われた。

手がけたのは、中国の建築事務所100architectsだ。電話ボックスを運営するミニチャイナ(MINI China)からの依頼を受け、過去の遺物をいかに便利に、現代の暮らしにあったものに変えるか知恵を絞った。そしてクリエイターたちが出した答えがこちら。

オレンジ電話ボックス

Image via 100architects

一際目を引く鮮やかなオレンジ。そもそも公衆電話ボックスは電話をかけるだけではなく、屋根や囲ったスペース、プライバシーが守られる空間であり、電話をかける人を保護するスペースであった。ただ一つ変わったことは、インターネットの普及により、私たちはいつでもどこでもつながるようになったということ。そこで本来の機能をより現代に合うようにアレンジしたのだ。

生まれ変わった5つの電話ボックスは、900メートル間隔で設置された。デザインは3パターンあり、どれも人々のちょっとした憩いの場として使えたり、一人で休憩できたりする場になっている。ただ、以前の電話ボックスとは類似するよう基本的な構造は維持されている。

オレンジ電話ボックス

Image via 100architects

オレンジの電話ボックスの大きな特徴は、歩道に面した扉をなくしたことだ。ボックスを締め切らず、オープンな場所へと変貌させた。その結果、電話ボックスはまるで、パブリックスペースの「家具」のようになり、話題を呼ぶ際立ったデザインとなった。

両側と背面のガラスの背面にはLEDライトが導入され、夜も全体が光る。機能としてはフリーWi-fi、携帯充電器、座るスペース、新聞ラック、コーヒーテーブル、夜に読み物をする際のライト、緊急公衆電話などが完備されおり、申し分ない。

オレンジ電話ボックス

Image via 100architects

スマホやタブレットの充電に、ちょっとしたメールチェックに、待ち合わせ場所に…… さまざまな使い方が考えられる。豫園(Yu Yuan)ストリートの新しいランドマークになりそうだ。

【参照サイト】ORANGE PHONE BOOTHS