検索するたびに、植林される。日常の一コマを社会貢献に変えるドイツの検索エンジン「Ecosia」

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分からないことがあったとき、さっとスマホを取り出して検索窓に文字列を打ち込む──そんな光景が当たり前になった現代。「検索」という日常の何気ない行為をソーシャルアクションに変える、画期的な検索エンジンが存在するのをご存知だろうか。ドイツで誕生したEcosiaは、「検索すればするほど木が植えられていく」というエコな検索エンジンだ。

Ecosia

Image via Ecosia

Ecosiaは、検索広告の収入を利用して植樹プロジェクトを行っている。およそ45件の検索につき、1本の木が植えられる計算だ。プロジェクトでは地域を良く知るパートナーとともに、その地ごとに適した再緑化活動を行っている。プロジェクトには他にも、地域雇用の創出や、農家に対するサステナブルな土地利用教育の意図も込められている。

通常の検索エンジンの場合、1回の検索につき約0.2グラムのCO2が排出されていることになる。一方、Ecosiaの場合は植樹プロジェクトを行うだけでなく、サーバー自体をソーラーエネルギーで運営していることもあり、検索1件につき大気中から1キログラムのCO2を除いている計算になるのだという。

Ecosia

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またEcosiaは、「プライバシーへの配慮」にも気を配っている。Ecosiaにおける検索データは1週間以内に匿名化される仕組みになっており、個人プロファイルが作成されることはない。また、ユーザー情報を広告会社に提供したり、第三者トラッカー(Google Analyticsなど)を使ったりすることもない。Ecosia独自で行っているサービス改善のための最低限のデータトラッキングも、嫌であればユーザー側でオフにすることができる。

Ecosiaのプロジェクトによってこれまでに植えられた木は、約6000万本(※2019年6月時点)。運営会社の「Ecosia GmbH 」は、2014年にドイツ初のBコーポレーションにも認定されている。

「検索」という行為を通し、「指一本で」できてしまう社会貢献。あなたも始めてみてはいかがだろう。

【参照サイト】Ecosia
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