地球環境を回復する10年に。英ウィリアム王子「アースショット賞」創設

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イギリス王室のウィリアム王子が、環境問題の解決に取り組む人を表彰する「アースショット賞」の創設を2019年12月31日に発表した。2030年までに気候変動やエネルギー問題、海洋プラスチック汚染などの問題の解決法を少なくとも50見出すことを目標に、毎年5人表彰する。賞金は数百万ポンド。

声明の中で、王子は「地球はいま岐路にあり、私たちは厳しい選択を迫られている。今まで通りのやり方を続け、取り返しのつかないダメージを地球に与えるか、人類ができることを思い起こし、率先して未知の領域を切り開いて、問題を解決するかだ」と述べている。

ロイターによると、アースショット賞は、気候変動やエネルギー、自然や生物多様性、海洋、大気汚染、そして新鮮な水の確保といった問題を解決するための新しい技術や政策をつくりだすことを目的に、1年にわたって60以上の組織や専門家から助言を得て誕生したという。

賞の名前である「アースショット」はジョン・F・ケネディの演説から生まれた「ムーンショット」にちなみ、意欲的で画期的な目標を達成することを意味する。王子は、「人類は偉業を成し遂げることができるはずだ。次の10年は私たちに与えられた大きな試練の一つ、つまり地球を直すアクションの10年である」と述べ、同賞によって革新的な政策や技術を見出し、環境問題の解決につなげたいとしている。

アースショット賞の公式サイトによると、解決策の内容は単なる技術だけではなく、産業や社会分野でのすぐれた取り組みも対象になるという。また、個人やチーム、他セクターとの連携、科学者、活動家、エコノミスト、リーダー、政府、銀行、ビジネス、都市と環境問題の解決につながる優れた取り組みをしていればどのような主体も対象になる。対象の幅を広くすることで、少しでも環境問題の解決につながるアイデアを見出したいという思いがうかがえる。

この賞は正式には2020年後半に立ち上げられ、2021年から2030年まで、世界のさまざまな都市で表彰式などのイベントが行われる。

気候変動や環境保全について声をあげ、自身の農場をオーガニックに変えるなど、具体的な活動にも取り組むチャールズ皇太子をはじめイギリス王室はこれまでも環境問題に取り組んできた。環境問題を喚起してきた王室が新たに創設する「アースショット賞」が人類、地球の生存をかけた「アースショット」を生み出す機会になることを期待したい。

【参照サイト】THE EARTH SHOT PRIZE
【参照サイト】THE ROYAL FOUNDATION
【参照サイト】Prince William launches prize to solve Earth’s top environmental challenges