Zoom疲れの軽減へ。金融大手シティが「ビデオ会議しない日」を導入

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「ビデオ会議は意外と疲れる」と、感じたことはないだろうか。好きな場所から会議に参加できて、「自由に働ける」と喜んだのも束の間、ふと気がついたら体がずっと椅子に縛りつけられている。そんな不自由を感じたことがある人は少なくないだろう。Zoomに代表されるWeb会議ツールを使うことで感じる疲れを、「Zoom疲れ(Zoom fatigue)」と呼ぶこともあるぐらいだ。

スタンフォード大学のジェレミー・ベイレンソン教授は、2021年2月に発表した論文で、Zoom疲れを引き起こす主な原因を4つ紹介している。1つ目の原因は全員が画面上で互いを見つめ合っていること、2つ目は自分の顔が画面に映り続けること、3つ目は画面に映るために特定の位置に居続けないといけないこと、4つ目は非言語コミュニケーションを取りにくいことだ。言われてみると腑に落ちるということも多いのではないだろうか。

今、世界では働く人のZoom疲れを軽減するため、従業員がビデオ通話に参加しなくてもいい曜日を設ける企業が増えてきている。たとえば米金融大手シティグループは、2021年3月に「ズーム・フリー・フライデー」の導入を発表し、金曜日には社内のビデオ会議を行わない方針を示した。また、英金融大手HSBCも、金曜日の午後にビデオ会議を行わないというトライアルプログラムを実施している。

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Image via unsplash

米顧客管理ソフトウエア大手のセールスフォース・ドットコムは、在宅勤務でビデオ会議が増加する状況を危惧し、従業員が行うビデオ会議の回数や時間に制限を設けているという。たとえばダブリンの人事部門で働くテリー・モロニー氏は、CNBCの取材に対し、「私たちのチームは金曜日に会議を行わず、従業員がパソコンから離れる時間を確保するようにしている」と話す。

モロニー氏によると、この「ノー会議デー」は従業員が自分の時間を持つことを目的としており、各自が特定のプロジェクトに集中したり、会社のウェルビーイング・プログラムに参加したりすることを推奨しているという。従業員が自分の時間を管理し、柔軟に動くことが大事なのだそうだ。

ひとつひとつのビデオ会議の負担は少なくても、それが度重なると疲れきってしまうこともあるのではないだろうか。こういった企業の例を見ると、本当の意味で自由に、ウェルビーイングに働くために「あえて制限を設ける」というやり方もあるのだと感じる。これらの事例を参考にしながら、ビデオ会議の取り入れ方を調整してみてもいいかもしれない。

【参照サイト】 Firms are dialing back on video calls to avoid ‘Zoom fatigue’ (cnbc.com)

Edited by Erika Tomiyama

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