「戦争の真実を広めて」ウクライナの会社が350点を超える写真素材を無料公開

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2022年2月24日にロシアによるウクライナ侵攻が突如始まり、首都キエフ郊外の軍事施設をはじめとした複数の軍事拠点や民間の住宅地などがミサイルの被害を受けた。現在もウクライナではロシアによる爆撃が行われており、国連の発表によると、国内から避難した人は50万人以上に達している。

そんななか、ウクライナのキエフを拠点とするコンテンツプラットフォーム会社のVistaCreateは、同社の運営するフォトライブラリDepositphotosで、”The truth about Russia’s war in Ukraine(ロシアによるウクライナ戦争の真実)“というページを公開した。

このページには、ウクライナの現在の情報がわかる写真がリアルタイムで追加されていき、世界中の人が誰でも無料で閲覧できる。また、メディアや個人のSNSで、画像をダウンロードして使用できる。

プラットフォームには、地下鉄の駅構内に避難する大勢のウクライナの人々の様子や、道路の渋滞の様子、ミサイルの被害を受けた街の様子などを映す写真が並ぶ。

Depositphotos

Depositphotosのページ。写真の上にカーソルを持っていくと、撮影された場所と日時が表示される。

同社がこのページを公開した目的は2つある。1つ目は、フェイクニュースの拡散防止だ。

世界中のメディアやSNSがウクライナの情勢を伝え、多くの情報が拡散されるなか、フェイクニュースや過去の画像なども出回っている。そこで撮影日、撮影場所が確認できる写真のみを掲載することで、正確な情報を伝えるよう促している。

2つ目は、ロシアのプロパガンダへの対抗だ。

今回の事態に対し、ロシア政府は国内のメディアに対して「戦争」や「侵略」などの言葉の使用を禁止したり、一部のSNSではウクライナの実際の画像などが閲覧できないよう規制をかけたりと、情報統制が行なわれているからだ。

フォトライブラリはロシア国民も使用可能で、同社は特にロシアを拠点とするユーザーに、ウクライナで起きている真実の状況を拡散するように促しているという。ロシア政府からのメッセージのみを受け、この事態をロシア国民が何も知らないまま肯定することを避けるためだ。

VistaCreateは、写真や動画、イラスト、デザインテンプレートなどをオンラインのプラットフォームで提供する会社だ。27日、同社の副社長であるVadim Nekhai氏は顧客にダイレクトメールを送り、この事態を悪化させないようにするため、次の4つのアクションを勧めた。

1つ目は、権威ある国際的なメディアから情報収集すること。2つ目は、ウクライナにいる友達や知り合いに電話して、直接状況を聞くこと。3つ目は、真実の情報を拡散すること。4つ目は、平和的な抗議行動を、各都市の街頭で行うことだ。

今回のような危機の際に、VistaCreateのように自社のビジネスを通してできることを探し、さらに顧客にもはっきりと自社のスタンスを伝える姿勢は、社会的に大きな意味を持つのではないだろうか。

上記はウクライナの企業の事例だが、ウクライナの危機を前に、日本に住む私たにできることもたくさんある。下記の記事では、企業や個人でできることに加え、適切な情報を報道しているメディアや寄付先などもまとめているので、自分も何かアクションを起こしたいと感じている人は、ぜひ読んでみて欲しい。

ウクライナの危機を前に、いまわたしたちができること

最後に、今回のような事態が起こると、便宜上「ロシア」という国名が報道の主語になってしまうが、ロシア国内にもこの戦争を望まない人が大勢いることを忘れてはいけない。

ウクライナでの事態が一刻も早く収束し、人々の安全が確保されることを願うとともに、各国からの経済制裁などにより今後厳しい状況に陥っていくであろうロシアの人々の安全も、願っていきたい。

▼記事の解説動画はこちら

【参照サイト】VistaCreate
【参照サイト】The truth about Russia’s war in Ukraine(Depositphotos)
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