「そうだ、台湾総統府に泊まろう」全世界から参加者を募集中

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人気の旅行先のひとつである台湾。2019年には、日本からの訪台者数が約217万人に達した(※1)が、そのなかで「あの蔡英文総統に会った」という人は稀だろう。

2023年4月、台湾は、抽選に当たった外国人旅客10組を、総統が公務を行う場所に招待するイベント「来去総統府住一晩(総統府に一泊しよう)」を開催すると発表した。2023年6月30日まで申し込みを受け付け、2023年9月から2023年12月までのどこかの日程で、総統府での宿泊を行うという。

総統府に泊まると聞くと、厳かな雰囲気の部屋を想像するかもしれないが、写真を見ると植物をたくさん置いていたり、ソファやテレビがあったりと、むしろ自宅のようにくつろげそうだ。

「世界の人に、台湾のことをより深く知ってほしい」という想いから実施される、同イベント。2023年は、「楽しくて心地よい」というキーワードを掲げ、台湾の親しみやすさ、自由さ、多様性を存分に体験してもらうことを目指している。

同イベントは2019年に初めて開催され、今回で2回目の開催となる。今年の宣伝動画には、2019年の参加者が蔡英文総統と会ったり、ワクワクしながら過ごしたりする様子が映っている。2023年のイベントへの期待が膨らみそうだ。


2019年には、日本、インド、タイ、カナダ、フランス、ポーランドなど、さまざまな国から参加者が集まった。年齢は20~40代で、1人で参加した人もいれば、カップルや友人など2人1組で参加した人もいる。

もしあなたが参加者になったら、台湾の何を世界に発信したいだろうか。参加者は、客家(ハッカ)と呼ばれる人々の文化に触れたり、部落で狩人体験をしたりするチャンスがある。こういった台湾の深い部分を学び、他の人に伝えていきたい。

また、赤と白の外観が印象的な総統府は、実は日本統治時代に建てられている。政治の中枢を担う場所に泊まることで、日本と台湾の強い歴史的つながりを意識する機会にもなるのではないだろうか。

※1 台湾基礎データ|外務省
【参照サイト】Spend A Night @ Taiwan’s Presidential Office Building
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