【2024年1月】ラッコのおかげで昆布が元気に?ちょっと心が明るくなる世界のグッドニュース5選

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社会をもっとよくする世界のアイデアマガジン、IDEAS FOR GOODの編集部が選ぶ、今月の「ちょっと心が明るくなる世界のグッドニュース」。前回の記事では、不要になったレゴを集めて子ども達に配る取り組みや、蝶の能力がガンの発見に役立つという発見などを紹介した。

日々飛び交う悲しいニュースや、不安になる情報、ネガティブな感情ばかりを生む議論に疲れたあなたに。世界では同じくらい良いこともたくさん起こっているという事実に少しのあいだ心を癒し、また明日から動き出そうと思える活力になれば幸いだ。

愛に溢れた世界のグッドニュース5選

01. ラッコが昆布の減少を抑制する役割を果たすことが判明

気候変動への関心の高まりとともに注目されているのが、昆布をはじめとした海藻類だ。海藻類は、山ではなく水中の森として二酸化炭素を吸収し、生き物の棲み家となり、海の生態系を豊かにする役割も期待されている。

そんな昆布との意外な関係性が明らかになったのが、ラッコだ。アメリカ・カリフォルニア州にあるモントレーベイ水族館の研究によると、ラッコがカリフォルニアの海岸沿いに豊富に生息していた時期、昆布は気候変動への耐性が高かったことがわかった。ラッコがいないと昆布は急激に減少していたという。

ラッコと昆布の関係について詳しい因果関係は未解明のようだが、同水族館はラッコがウニを食べることで海藻類の減少を抑えることに着目した取り組みも実践しているようだ。生物の多様性や海洋保全、どれもたった一つだけを取り出すことはできず、互いに支え合ってバランスが維持されていることを暗示する発見だ。

【参照サイト】New study shows sea otters helped prevent widespread California kelp forest declines over the past century
【参照サイト】二酸化炭素を吸収する“海藻の森”をラッコが救う

02. ハグするとヒートテックがもらえるユニクロの自動販売機

パリの街中に現れた1台の自動販売機。そこには「Hug To Unlock(アンロックするにはハグを)」という文字が。気になった通行人が近くの人に声をかけ、ハグをしてみると、自動販売機のメーターが上昇しヒートテック商品が2つ出てくる。ハグをする長さによって、異なる暖かさのヒートテックがもらえる仕組みだ。

動画では、そこで居合わせてハグをした人同士が、改めてハグをしてから別れを告げている様子も見られ、自動販売機が街の雰囲気をあたたかくしているようだ。日本でハグをすることは少ないかもしれないが、身近な人や見知らぬ人とのコミュニケーションを楽しく後押ししてくれる仕掛けと言える。

【参照サイト】UNIQLO unveils the first vending machine that works with… hugs

03. スウェーデンのルレオ市が、住民同士の挨拶促進でうつ病予防

最近、すれ違った人に挨拶をしているだろうか。都会では、見知らぬ人と挨拶する機会は少ないかもしれない。逆に田舎では、あまり人と会わないという人も少なくないだろう。寒くなるこの季節、ふと交わす挨拶が、誰かにとって大切なコミュニケーションになることもある。

スウェーデンでNeighbour’s Day(隣人の日)にあたる10月31日、北部に位置するルレオ市が、「こんにちは」と挨拶することを呼びかける企画を実施。20秒の短いPR動画では、「『こんにちは』と言うと、人は幸せになり、安心感を感じます。これは、より快適なルレオを作成するために私たち全員ができることです。あなたの『こんにちは』が大きな違いを生みます」というメッセージが発信された。同地域では冬に日照時間が非常に短くなることから、うつ病対策にも期待されるとのことだ。

【参照サイト】Swedish city launches campaign to get locals to say ‘hi’
【参照サイト】Swedish city asks residents to say ‘hello’ to each other

04. ポーランドで、最も古い10の森林で半年間伐採が禁止に

古い森林を多く保有しながらも、森林保全においては遅れをとっていたポーランド。欧州司法裁判所と伐採をめぐって衝突することもあり、率先して環境問題の解決に動く国としてのイメージは弱い印象だ。

そんなポーランドで新たに気候環境大臣に就任したPaulina Hennig-Kloska氏は、最も古い10の森林で半年間伐採を禁止することを発表した。これは、国内の木々のうち20%を保全するという政府の目標を強調する取り組みとなる。半年間という期限つきではあるが、気候変動対策において遅れをとっていた同国が、明るい方向へ一歩踏み出した動きと言えるだろう。

【参照サイト】Poland protects 10 of its most ancient forests by proclaiming ban on logging

05. 町民の名前が付けられた雪だるま看板が、地域をつなぐ

アメリカ・ワイオミング州にあるバーリントンという町で、たくさんの雪だるまの看板が姿を現した。しかも、その一つ一つには町民の名前がつけられている。その数は、なんと300を超えるという。

この看板を作ったのは、この町に住むPauline Parkerさん。7月頃に作成を始め、町内の人の分まで作ろうと思ったのがきっかけだったそうだ。瞬く間に話題となり、今では近隣の町の人々の分まで作成したという。幼稚園から高校生まで、子ども達も色塗りに参加するなど、地域のつながりを作ることにも大きく貢献しているようだ。

【参照サイト】‘Snowmen bring joy’: Wyoming woman creates hundreds of personalized snowmen for town

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