ブロックチェーンでアートに関わるみんなをハッピーにするアプリ「Artlery」

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美術館やギャラリーで新しい表現に出会い、その日に彩りがついた経験はあるだろうか。政治情勢に対してアート表現で発信している作品を見て、自分の視野が広がったことはあるだろうか。

アートは今や人々の生活と社会になくてはならないものであると信じているが、一方でアートを取り巻くコミュニティはいまだに閉鎖的だといわれることが多いのも事実だ。

ギャラリーやサロンなどは情報開示や作品評価、販売において各自が完結していることが多く、一般の生活者がアーティストの作品を評価したり、買ったりするのはハードルが高いと思われがちだ。また、アートの世界では音楽や映画の世界とは異なり、自身の作品が再販された際にアーティストに利益が正しく還元される仕組みが整っていない点も問題となっている。

こうしたアートコミュニティの問題を「ブロックチェーン」の技術を活用して解決しようとしている企業がArtleryだ。彼らは「Artlery」というアプリを開発し、生活者、アーティスト、画廊などアートを取り巻くステークホルダーが抱える問題に対し、ブロックチェーンを用いたユニークな仕組みでアプローチしている。

(※画像:Artleryアプリより)

ギャラリーは、所属するアーティストの作品をArtlery上で公開することができる。アプリの利用者は公開された作品をビットコインかクレジットカードで購入することも可能だが、気に入った作品や応援したいアーティストの作品に”Appreciate”と呼ばれるポイント(Facebookでいう「いいね!」のようなポジティブ評価)をつけることもできるようになっており、Appreciateをすると、その作品が売れた際に利益の一部をもらうことができる仕組みになっている。

これはInitial Public Offeringと呼ばれており、アプリ利用者がギャラリーのパトロンにならなくても作品に関われるよう、ギャラリーやアーティストからのギフトになっている。

ユーザーはアート作品に関わる大事なステークホルダーの一人として、作品やアーティストに関わることができるシステムになっているのだ。評価した作品が売れた際には、売上の一部を受け取ることができ、再販された場合もアーティストと共に利益が還元される。自分がappreciateした作品から合計でいくらの収益が還元される可能性があるかもアプリ上で簡単に確認可能で、透明性が担保されている。

さらに、ユーザーはAppreciate pointを付与した作品を自由にSNS上にシェアすることができる。これは、アーティストにとっては自分の作品を広く世間に知ってもらうきっかけとなる、とてもありがたい機会だ。ユーザーに還元される利益の一部は、こうした拡散に対する御礼とも言えるだろう。

また、作品が販売・再販された際にユーザー自身にも利益が還元される仕組みは、彼らがSNS上で作品を拡散するモチベーションにもつながるだろう。アーティストにとっても、作品を販売するギャラリーにとってもアプリの利用者にとってもメリットが多いうえ、再販時も含めてステークホルダー全員にしっかりと作品の利益が分配される仕組みをブロックチェーンで実現している点が画期的だ。

「ブロックチェーン技術で、透明性のあるアートコミュニティを作る」

アート作品や評価のシステム、利益配分のフローをオンライン上で可視化し、共有することで、生活者は自由に作品を評価したり、購入したり、アートを生活に取り組むことができる。加えてブロックチェーン技術を用いてアーティストを含めた各ステークホルダーに公平に利益を還元していく新たな仕組みを提供しているこのアプリは、アートマーケットの未来に解決策を提案している。この実験的な試みは、アーティスト・生活者・ギャラリストなど皆がハッピーになるアートコミュニティの可能性を秘めているといえよう。

【参照サイト】Artlery
【参照サイト】Artlery – Art Appreciation for the Masses | NewsWatch Review