もしもあなたの小さな子供が、ソーシャルネットワークサービス(SNS)を使いたいと言ってきたら、どうするだろうか?インターネットを通じて多くの犯罪が起きている昨今の社会を考えれば、多くの親は安全性の問題から反対するに違いない。
しかし、「子供にSNSは危険」という一般的なイメージとは裏腹に、むしろ親が積極的に子供たちに使わせたくなるようなソーシャルネットワークサービスが登場した。
それが、あのレゴブロックで有名なレゴ社が開発した、子供向けのSNSアプリ「LEGO Life 」だ。このLEGO Life、簡単に言うと、インスタグラムやLINEなど、大人向けのSNSやインターネットサービスを大集合させたようなアプリだ。
LEGO Lifeは匿名性が担保されており、自分に似せた着せ替えアバター作りや絵文字スタンプでのコミュニケーションに加えて、自身が作ったレゴ作品を写真でシェアしたり、他の人が作った作品を見てお気に入りをフォローしたりできるようになっている。
動画視聴や掲示板での意見交換も可能で、大人が普段よく使っているゲームやSNSアプリの特徴を意識しつつ、それらを子ども向けにアレンジしている。利用は全て無料だ。
機能満載のLEGO Life だが、その中でも特に光るポイントは、子どもたちが自ら作ったレゴ作品をシェアできるという点だろう。全くゼロからLEGO作品を作るのはハードルが高いため、LEGO Life側から「緑のものを作ってみよう」といった提案はあるようだが、それはあくまでも助言だ。子供たちは自分自身で作品を作り、そしてそれらをシェアする。
レゴ作品は子どもたちの創造力の塊だが、それらが世界中にシェアされ、お互いのクリエイティビティを刺激しあうといった体験は、教育的観点からみても大きなプラスになるに違いない。
既存のSNSやゲームアプリの特徴を取り入れつつ、そこに子どもの発想力を鍛える要素を加えたり、子どもが安全に使えるインターネット空間を構築しようと試みたりしている点がユニークで新しい。
「LEGO Life」はまず北米および欧州でサービスが開始され、日本でも今年から来年にかけて公開される予定だ。レゴ好きな子供たちがインターネットでつながったとき、どんな化学変化が生まれるのか。今後の展開が楽しみだ。
【参照サイト】LEGO Life
【参照サイト】LEGO Group Launches LEGO® Life, a Safe Social Network for Kids Under 13
(※画像提供:Ekaterina_Minaeva / Shutterstock, Inc.)