走るだけで電気自動車を充電する道路、スウェーデンに誕生

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先日、スウェーデンの首都ストックホルム近郊で、電気自動車を運転しながら充電できる電化道路の除幕式が行われた。

Image via eRoadArlanda

現在、世界中の国々がパリ協定に基づき、気候変動や大気汚染問題に取り組んでいる。スウェーデン政府も、2030年から2050年のあいだに化石燃料を使わない交通インフラの構築を目標としている。

走行中に排気ガスを出さない電気自動車についての新技術も次々に開発されているが、実用化に向けては解決すべき点も多い。主な課題として、航続距離の拡大や充電時間の短縮、気温が低い日におけるバッテリー機能の確保、バッテリーの老化対策、そして電気自動車の価格改善などがあげられる。

これらの課題解決に大きく貢献するのが、今回建設された電化道路だ。これはスウェーデン交通省が進める革新的な取り組みの一環である「eRoadArlandaプロジェクト」により開発された。当プロジェクトの目標は、化石燃料を使わない道路交通の未来を、低コストで持続可能に創造することである。

この電化道路は全長2km。商業用車と自家用車用の両方に対応している。道路に敷設されたレールと車をアームで結び、車はレール上を走行すると、レールからエネルギーが供給される。これにより、航続距離や充電時間の課題が大きく解決される。

また、 既存の公道を電化することで、持続可能性と開発コストの低下を実現しているのが当プロジェクトの大きな特徴だ。eRoadArlandaのような電化道路の建設により、二酸化炭素を80~90%ほど削減できるという。

Image via eRoadArlanda

eRoadArlandaが進める電化道路は現在、多くの国の関心を集めている。インドの道路交通省長官が、2017年にeRoadArlandaを視察に訪れたこともある。さらに、eRoadArlandaのCEOがベルリンの連邦環境省でプレゼンテーションを行い、その後、スウェーデンのロベーン首相とドイツのメルケル首相が、電化道路の開発においてパートナーシップを深めていくことを表明した。年内にはドイツでも、全長12kmの試験用電化道路が開通する予定だ。

化石燃料を使わない交通インフラ構築に貢献する、電気自動車の走行中に充電できる道路。今後のさらなる開発と普及が期待される。

【参照サイト】Globally unique electrified road enables fossil-free road transport
【参照サイト】Partnership with Germany – a step closer to electrified roads
(※画像:eRoadArlandaより引用)