社会に染み付いた性別のレッテルを剥がそう。 ジェンダーレスモデルが訴える“自分らしさ”

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夏が近づくと、脱毛エステの広告をよく見かける。「体毛は女性らしくないから、処理する必要がある」そんなメッセージが広告を通して、いつの間にか私たちの潜在意識に植えつけられているのではないだろうか。

ジェンダーレスモデルのRain Dove(@raindovemodel)が、体毛に対して「男性的・女性的」「美しいかそうでないか」とカテゴライズする風潮に対して疑問をなげかけるビデオをInstagramで公表した。

Rain Doveの身体的な性別は女性だが、友達との賭けに負け男性モデルのオーディションを受けたことがきっかけで、ジェンダーレスモデルとして活躍している。現在は24万人ものフォロワーがいるInstagramでは性別の概念を超え、彼女なりにファッションを通して“人間”を表現している。

ビデオの中では、剃った脇や足のムダ毛を、髭のように顎に貼り付ける姿が印象的だ。彼女がこのビデオを撮った理由は、自身もかつて体毛によって恥ずかしいというマイナスの気持ちを抱えていたから。ヒゲは男らしさの意思表明である、毛が生えていることは醜く女性らしくないなどという固定概念に疑問を呈した。

彼女は広告やCM、映画などのメディアが、人を勝手にカテゴライズし商品やサービスを売るために、作為的に私たちの中に女性らしさ、男性らしさを作り出していると言う。冒頭の脱毛エステや、化粧品やシェービングクリームなどを販売している会社などはある一つの固定観念を作り出しているということを理解するべきだと訴えた。

この動画で彼女が取り上げたのは単なる美しさの話ではなく、誰にでも与えられるべき“自由”についての話である。彼女の目標は、“誰もが自身の体を受け入れ、自己を肯定できる”というメッセージを多くの人に届けること。社会や他人のためではなく、自身で選択して自分らしく生きてほしいと強く願っている。

「女の子らしくスカートをはきなさい」「男の子なんだからすぐに泣かない」そんな言葉を投げかけられた記憶はないだろうか?性別でカテゴライズされる前に、私たちは同じ人間だったはず。社会に蔓延している“らしさ”が窮屈なら、世界で一つの自分らしさを作り出せばいいということをRain Doveは教えてくれている。

【参照サイト】Instagram – raindovemodel

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