文章を読み上げる小型カメラ「OrCam MyEye 2」視覚障害者の心強いお供に

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テクノロジーの進化は、健常者と障害者の垣根を省こうとしている。

筆者は先日、視覚障害者用スマートグラスについての記事を執筆した。これはナビゲーターの補助を借りつつ街を歩くためのデバイスであるが、今回の記事では、2018年9月から日本で営業所を設けたAI搭載の小型カメラ『OrCam MyEye 2(以下MyEye 2)』について書きたい。

MyEye 2は持ち運びやすく、インターネット接続を必要としないスマートデバイスだ。使用者すなわち目の不自由な人や視覚に何らかの障害がある人が本や新聞などを読む際に、眼鏡のフレームにMyEye 2を設置する。そして開いたページを指差すと、装置の内蔵カメラがそれを認識。ページに書いてある文字を読み上げてくれるという仕組みだ。

その最中、知人が近寄ってきてこちらに声をかける。ふと声のした方向に顔を向けると、MyEye 2が知人の顔を読み取る。あらかじめ登録している人物であれば、その人名を音声案内してくれるのだ。

使用者が財布から紙幣を取り出した際も、MyEye 2はその種類を読み上げる。さらに今日着る服を選択する時、それを指差せば服の色をガイドする機能も搭載している。日本語音声にも対応しているため、私たちの身近にいる人の役にも立ちそうである。

あらゆるものを読み取るカメラは、一歩間違えれば恐るべき兵器にもなり得る。しかしそれを、目が不自由な人が日常生活を送るためのデバイスとして活かすことができれば、社会全体が活性化するはずだ。

【参照サイト】Orcam

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