世界初、点字で読み取る「時間と私のこと」視覚障害者を助けるスマートウォッチ

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最近、街中でスマートウォッチを使用する人が増えてきた。歩数計機能はもちろん、ランニングをしていても、電話が取り出せないほど混雑している電車の中にいても、スマートフォンアプリと連携することで、腕を見ればメッセージが読めてしまう利便性が人気を呼んでいるのだろう。

そんな中、韓国で誕生し、The Get in the Ring 2016 優勝、Slush Tokyo2017 優勝、楽天テクノロジー&イノベーションアワード2017 Hands部門コンセプト賞や2017年度グッドデザイン・ベスト100に選ばれたスマートウォッチが、日本でも販売開始された。

韓国のDot Incorporarion社が手がける同製品「Dot Watch」は、ミニマムで洗練されたデザインだ。しかし、文字や画像を表示するのではなく、点字で目が不自由な利用者に情報を届けるということが他のスマートウォッチと異なる点である。

Image via Dot Watch

時計の文字盤に浮き出る点字で、時刻やメッセージを表示するシンプルな仕組みだ。一度に表示される文字数は4文字で、スクロールは自動・手動から選択できる。他にもアラームやストップウォッチ、Bluetooth、点字学習の機能なども搭載されている。

実際、世界では約2億8500万の人が何らかの視覚障害を抱えているというが、彼らに向けた製品やサービスは多くの場合とても高価で、点字デバイスにアクセスできる人は全体の5%程度だという。そのため、視覚障害を持つ人が教育を受ける機会は限られてしまう。

Dot Watchは、最新の技術によって小さく、コストが低く、そして持ち運びやすい作りとなっている。また、大量生産が可能なため、多くの人にとって手が届きやすいことも特徴だ。女性も男性も子供も大人も健常者も視聴覚障害者も一緒に使える優れたデザインであることが、数多くのデザイン賞を受賞する所以なのだろう。

Image via Dot Watch

「私たちは、視覚障害者が情報を手に入れるための架け橋になりたい。このデバイスが普及し、彼らのセルフラーニングを促進できれば、彼らが直面する格差や差別の是正につながるだろう。また、今まで点字に触れる機会がなかった人が、Dot Watchをきっかけに視覚障害の存在を認識することで、教育の機会が均等になるようにしたい。」

という力強いメッセージが、Dot Watchのウェブサイトに載っている。現在は英語、韓国語の点字のみ対応しているが、日本語の点字にも近い将来対応していくことが望まれる。Dot Watchの製作に使われた技術は、今後教育分野にも応用されていく予定だ。

スタイリッシュなデザインで、カジュアルにも、フォーマルにも使えるこのスマートウォッチは、私たちに今まで注目してこなかった点に、焦点を当てている。このような製品を手に取ったり、身につけたりすることで、新たな“気付き”を与えてくれるのだ。この“気付き”がアクションにつながり、徐々に社会は変化していくのではないだろうか。

【参照サイト】Dot Watch
【参照サイト】Makuake – 世界初!視覚障害者の人でも使える、点字が浮き出るスマートウォッチDotWatch