こんな成分が入ったものは避けたい。環境にも人にもやさしい日焼け止めの選び方

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暑い日差しから肌を守るために、日焼け止めは欠かせない。しかし日焼け止めに入っているオキシベンゾンなどの成分が、オリンピックプール(50mプール)の水量にたった1滴入るだけでサンゴ礁を死滅または白化させることがわかっている。世界中の海で、サンゴ礁の死滅や白化が進んでいると言われており、IDEAS FOR GOODでは以前、ハワイでサンゴ礁に有害な日焼け止めを禁止する法案についても取り上げた。ハワイのほかに、パラオやメキシコの自然保護区域でも禁止の動きは広まっている。

数多くの日焼け止め商品があるなか、私たちはサンゴ礁に有害な日焼け止めと、そうでない日焼け止めをどう見分ければよいのだろうか。また、サンゴ礁だけでなく、できるだけ私たちの肌にやさしいものを使うには、どのような成分を避けるべきだろうか。

アメリカの非営利団体Haereticus Environmental Laboratoryは、日焼け止めやスキンケア製品の成分によるサンゴ礁を含む生態系や野生生物への影響についての研究を進めており、環境に有害であると考えられている成分のリストを次の通り発表した。

    • マイクロプラスチック球またはビーズ
    • ナノ粒子化された酸化亜鉛または二酸化チタン
    • オキシベンゾン
    • オクチノキサート
    • 4-メチルベンジリデンカンファー
    • オクトクリレン
    • パラアミノ安息香酸(PABA)
    • メチルパラベン
    • エチルパラベン
    • プロピルパラベン
    • ブチルパラベン
    • ベンジルパラベン
    • トリクロサン

Protect Land + Sea Certificationより

これらの成分をできる限り避けると共に、容器選びも考えたい。エアロゾル缶(スプレー)に入った日焼け止めは、人の肺に入って健康被害をもたらす可能性があるため、避けるべきだという。

では、サンゴ礁にも自分の肌にもやさしい日焼け止めとは何か。IDEAS FOR GOODでは、サンゴ礁に優しい100%生分解可能なバイオプラスチックを使用した日焼け止めクリーム「MyKai」を紹介したことがある。

しかし注意しなければならないのは、「リーフセーフ(Reef Safe)」や「リーフフレンドリー(Reef Friendly)」と謳ったものに安易に飛びつかないことだ。これらの表記は、一般的には法律で制限されていないため、根拠なく使用されている場合がある。

しっかりと第三者のテストを受け合格した証として「グリーン認証(Green certification)」が与えられている日焼け止め製品もある。また、100ナノメートルより大きな粒子の酸化亜鉛や酸化チタンといった鉱物をベースにした日焼け止めは、サンゴ礁に対して有害ではないとされている。

上記のリストを見ると、非常に多くの物質が有害だとされていることがわかる。最適な商品を調べるだけでも一苦労だが、これは海、地球、そして私たちの生活を救う行為だ。環境と健康のことを考え、自分にとって最適な日焼け止めを選ぶことで、暑い日々がさらに有意義なものになることは間違いないだろう。

【参照サイト】REEF SAFE SUNSCREENS / CORAL FRIENDLY SUNSCREENS
【参照サイト】IMPACTS OF SUNSCREENS ON CORAL REEFS
【参照サイト】Toxicopathological Effects of the Sunscreen UV Filter, Oxybenzone (Benzophenone-3), on Coral Planulae and Cultured Primary Cells and Its Environmental Contamination in Hawaii and the U.S. Virgin Islands

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