世界初、カーボンニュートラルを目指すフィンランドのホッケーチーム

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フィンランドには、世界で初めてカーボンニュートラルなプロチームになるという目標を宣言したホッケークラブがある。同国最高峰リーグで戦う「ラフティ・ペリカンズ(Lahti Pelicans)」だ。所属は、「2021欧州グリーン首都賞」を受賞したフィンランド・ラフティ市。これまでに同賞を受賞した都市の中で最も北に位置し、人口はおよそ12万人の小さな都市である。冬は積雪があり、クロスカントリースキーが、スポーツとしてはもちろん、コロナ禍での移動手段としても盛んだ。

ペリカンズは、ラフティの取り組みと共にある。2021欧州グリーン首都賞の受賞を祝し、背番号を市の環境に関する数字に置き換えた。たとえば「1990年以降の排出量の70%削減」「2019年以降、石炭フリー」「廃棄物回収率99%」「2025年までにカーボンニュートラルを目標」といったものだ。

また、市内のラフティ工科大学(LUT)と協力して、試合のときにCO2排出量を削減する方法を検討。チームは飛行機を使わず、公共交通機関や自転車などで移動することを勧め、グリーンエネルギーでアリーナを操業し、アリーナ内のレストランでは地元産の素材を使った食事を、プラスチックフリーの容器に入れて観客に提供している。

Green Lahti

守備の要であるカシミル・ユルゲンス選手は「ラフティ・ペリカンズは、リンク内外の両方でパイオニアになりたい。気候変動に対する行動が、私たちの地球の未来のために決定的な役割を果たすと信じています。試合と環境、両方に勝たなければなりません。」と熱く語る。

ラフティ市の欧州グリーン首都プログラム・ディレクターであるサーラ・バウラモ氏は「カーボンニュートラルに加えて、2050年までに完全に廃棄物のないサーキュラーエコノミー(循環経済)都市になることを目指しています」述べる。

同市が目指すカーボンニュートラルの2025年達成は、フィンランドの国としての目標よりも10年早く、EU(欧州連合)全体よりも25年早いものだ。現時点で家庭ゴミの99%以上がリサイクルされており、人々がエコな交通手段で移動することで報酬を与える試みも行われている。

EUの欧州委員会環境局がこれまでに欧州グリーン首都賞を授与してきたのは、ストックホルム、オスロ、コペンハーゲンといった首都である。そんな中で今回受賞したラフティ市とペリカンズは、規模の大小に関わらず、気候変動への対策が実践可能だということを、身をもって示していると言えるだろう。

【参照サイト】Green Lahti
【参照サイト】フィンランド・ラハティ市がヨーロッパの2021グリーン首都賞を受賞
(※画像提供:Green Lahti
Edited by Kimika

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