残暑とともに、時折吹く涼しい風が、秋の到来を物語る季節となりました。新型コロナウイルスの発生から、長らく旅をしていない人も多いのではないでしょうか。ウィズコロナの時代に、久しぶりの旅の行き先として、日本の首都・江戸東京はいかがでしょう。いま、世界中で注目が集まるサーキュラーエコノミー(循環経済)の本質を、五感で体験するIDEAS FOR GOODオリジナルの現地ツアーに参加してみませんか。
気候危機や資源の枯渇、生物多様性の喪失などさまざまな問題が顕在化するなか、いま世界では大量生産・大量消費・大量廃棄を伴うリニアエコノミー(直線経済)から、廃棄や汚染を生み出すことなく資源を循環させつづけることで持続可能な経済・社会を実現する「サーキュラ―エコノミー」への移行が叫ばれています。一方、12世紀後半、かつての東京である江戸では、循環型社会のライフスタイルやモノづくりがすでに行われていたと言われています。
例えば、鎖国により限られた資源の中で生活を営まざるを得なかった江戸時代には、自然と循環型の暮らしが根付いており、モノは壊れたら修理され、廃棄食材や排せつ物などあらゆるものは土に還され、着物はリユース、リサイクルされ、長屋ではシェアリングエコノミーが実践されていました。江戸時代は、衣食住のすべてにおいて資源を徹底活用する循環型の暮らしが実現していたのです。
これらの江戸時代を生きた人々の智慧は、実は時代を超えて現代の東京にも延々と引き継がれており、各所でそのエッセンスを垣間見ることができます。そこで、IDEAS FOR GOODでは、江戸時代の循環型ライフスタイルを学びつつ、そのエッセンスを現在の東京で実際に「楽しく」「おしゃれに」「無理なく」体験できる5つのスポットをめぐる日帰りツアーを企画しました。
旅の行き先は、東京を代表する下町の一つである蔵前地区。ものづくりの街として栄え、多くの問屋が立ち並びます。近年では、おしゃれなカフェやレストラン、コーヒーショップが出店し、若者に人気の街の一つです。
そんな注目のエリア・蔵前で、江戸時代の循環型の暮らしと現代の東京のサーキュラースポットを、時空を超えてめぐることができる日帰りのツアーとなっています。ぜひ、IDEAS FOR GOOD編集部とともに、循環型社会を学び、体感する旅をお楽しみください。
こんな人におすすめ
- サステナビリティ・サーキュラーエコノミーについて興味のある方
- 日本の持続可能な文化に興味がある方
- 海外の人に伝えられる日本ならではのサステナブルな文化を知りたい方
- 「循環型社会」という目線から東京のスポットを巡ってみたい方
- 衣食住の観点から、都内でサーキュラーエコノミーを体験できる場所を知りたい方
そのほか、テーマに興味がある方はどなたでも歓迎です。
ツアー訪問先
「Rinnebar」廃材のDIYアップサイクルを楽しめるバー
お酒を飲みながら、カジュアルにものづくりが楽しめる大人のためのエンタメスポット。廃材など、ごみになってしまうはずだった素材を、アップサイクル作品に蘇らせる日本発のバー。ツアー当日は、楽しみながら気軽にアップサイクルワークショップを体験します。
※KOPPA kun、 Upcycle Leather Key Chain、RINNE accessories、Bow Tie、Coin Case、Travel Tray、Pin Brooch、Weaving Circlesの中から、当日決めていただけます。詳しくは、こちらをご覧ください:https://www.rinne.earth/project-menu
【関連記事】クリエイティビティを取り戻す。廃材のアップサイクルDIYバー「Rinnebar」の哲学
「élab」循環する日常をえらび実践するラボ
生活に欠かせない衣食住の側面からこれから先のサーキュラリティ(循環性)について、生活者、企業、専門家、アカデミックの側面から模索・研究し、実践する協働ラボ。ツアー当日は、店内および屋上菜園を見学し、農や発酵に長けているélabシェフが作る旬の野菜を使ったボリューム満点のランチをいただきます。
「縁の木」コーヒー粕のアップサイクルプロジェクト
日々の生活やカフェ、焙煎店の業務から出るごみを資源としてアップサイクルプロダクトの開発につなげる「KURAMAEモデルプロジェクト」を実施。福祉作業所も交えた商品企画開発の共創と、他地域での展開を視野に入れたサーキュラーエコノミーの構築を目指します。ツアー当日は、プロジェクトの詳細を聞きながら、廃棄コーヒー豆から作った容器やクラフトビールなどを実際に手にとってご覧いただけます。また、通常一般公開はしていない、街中に設置してあるコンポストも見学できます。
「Maito Design Works」草木染めファクトリーブランド
草木染めの染色工房を兼ねたアトリエショップ。天然素材とメイドインジャパンをコンセプトに作られた商品が並び、草木染めや藍染を体験することができます。ツアー当日は、店舗を訪ね、実際に商品を触りながらお買い物をしていただけます。
「東京リバーサイド蒸溜所」循環を実現する世界初の再生型蒸留所
廃棄素材を使用したクラフトジンの生産や、再生型蒸留所を運営する蒸留ベンチャーのエシカル・スピリッツ株式会社が、東京蔵前に設立した、世界初のエシカル生産及び消費に特化した再生型蒸留所。ツアー当日は、通常公開していない蒸留所内部や屋上ガーデンを見学することができます。
【関連記事】世界初の「再生型蒸留所」東京に設立へ。酒粕や余剰ビールのリユースで循環型経済を目指す
当日のスケジュール
10:00 Rinnebar集合、ツアー全体の説明、自己紹介
10:15 Rinnebarの紹介
10:30 アップサイクルワークショップ開始
12:30 Rinnebar出発
13:00 élab到着、案内
13:30 ランチ
14:45 élab出発
15:00 縁の木到着、説明
16:00 縁の木出発
16:15 街中コンポスト見学
16:30 Maito Design Works見学
17:00 東京リバーサイド蒸溜所到着、見学
18:00 解散
※当日の時間は多少変更の可能性がございます。
ツアーガイド紹介
水野 渚(みずの なぎさ)
世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」および日本のソーシャルグッドを英語で世界に発信するメディア「Zenbird」のライターを経て、現在東京藝術大学大学院にて美術を専攻。デンマークでのフォルケホイスコーレ留学、イギリス留学、東南アジア等での生活を経て、自国の文化に興味を持つようになる。
加藤 佑(かとう ゆう)
IDEAS FOR GOOD 創刊者。Harch Inc.の創業者。京都に拠点を置く一般社団法人 Sustainable Business Hubとともに、江戸時代の循環経済や日本文化に根付く循環型の思想を現代にどのように実装できるかを探求中。キーワードは「循環思考」。英国CMI認定サステナビリティ(CSR)プラクティショナー
ロジャー・オング
Zenbird Media編集長。古代日本の中にある哲学や生活、文化、精神の方面からサステナビリティとサーキュラー・ライフスタイルのヒントを検索し、オンラインマガジン「Zenbird」で英語で世界に配信している。シンガポール出身、現在世界市民、京都に根を張っている。問うことが好き。
ツアー概要
開催日時 | 2022年10月15日(土) 10:00〜18:00 |
集合場所 | Rinnebar(〒111-0056 東京都台東区小島2丁目21−2) つくばエクスプレス・都営大江戸線「新御徒町駅」A4出口裏通り、徒歩1分 |
参加費 | 11,000円(アップサイクルワークショップ代、ランチ代<ミニスイーツ込み>含む。そのほか飲み物やお土産代は、別途個人負担) |
定員 | 6名(先着順) |
参加方法 | Peatixにてチケットをご購入ください ▷Peatixページ:https://kuramae-circular-design-tour.peatix.com |
キャンセルポリシー | イベント7日前までに連絡がなければ、チケットの返金はいたしかねます。ご了承いただきますようお願いいたします。 |
注意事項 | ・イベント時に、動画および写真の撮影をさせていただきます。ご配慮が必要な方は、当日スタッフまでお申し付けください。 ・各スポット間は徒歩5~10分ほどです。急がず焦らない旅を目指しているので、ゆったりのペースで歩んでいければと思います。 |