【第4回】循環型経済をデザインするグローバル賞「crQlr Awards (サーキュラー・アワード)2024」募集開始

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株式会社ロフトワークと世界中に拠点を持つクリエイティブコミュニティFabCafe Globalは、循環型経済をデザインするプロジェクトやアイデアを募集するグローバル・アワード「crQlr Awards(サーキュラー・アワード)2024」を開始した。応募受付期間は、9月17日(火)から10月18日(金)まで。

「crQlr Awards」は、国内初のサーキュラー・デザイン(※)分野のアワードとして、2021年にスタート。循環型経済の実現を目指す⼤規模なプロジェクトから計画中のアイデアまでを募集し、審査・表彰するとともに、持続可能な経済システムづくりを目指すプレイヤーたちが業界や国を超えてつながることで、新たな価値を創出するコミュニティの形成を目指す。

※ サーキュラー・デザインとは:循環型経済(サーキュラーエコノミー)を目指すデザインのこと。製品やサービスのみならず、マテリアル、教育、循環性を促進するサプライチェーンの仕組みのデザイン、アート表現まで含まれる。

4回目の開催となる今回も、「直線型ではなく循環型の評価を行う」「名声ではなく、行動のためのアワード」「グローバル視点を獲得できる」の3つの指標を掲げ、循環型経済の実現を目指す⼤規模なプロジェクトから計画中のアイデア、活動、アート作品等を世界中から募集する。

審査には、多様な分野の第一線で活躍するプロフェッショナル7名の審査員と、地域で持続可能な活動に取り組むFabCafe Globalから3名が参加。合計10名の審査員が循環型経済の実現を目指す企業や人を応援し、その実現を模索する。

また、「特別賞:FabCafe Global Prize」では、“Towards a Circular Bioeconomy” をテーマに、「サーキュラーバイオエコノミー」の実践者を称えるため、生物学的プロセスの導入や活用を実践するプロジェクト・アイデアを選出し、表彰する。

受賞プロジェクト・アイデアには、審査員からの独自の受賞名とコメントが授与されるほか、一部受賞者を対象に、2025年3月に予定している「crQlr Awards Exhibition – サーキュラー・バイオエコノミーの実現に向けて」での展示、「crQlr Summit Tokyo」での登壇機会など、さまざまな特典も付与される。

アワード概要

  • アワード名称:crQlr Awards
  • 募集要項:サーキュラー・デザインに関わるものであれば、ジャンルは不問。
  • 募集期間:2024年9月17日(火)~2024年10月18日(金)正午12時(日本時間)
  • 応募資格:年齢・性別・国籍不問/ 社会人、学生不問/個人・企業・団体・グループ可
  • 応募費用:無料
  • 応募方法:株式会社ロフトワークが運営するAWRD(https://awrd.com)を使用
  • プロジェクトカテゴリの例:素材、製品やサービス、アートプロジェクト、教育の取り組み、都市開発プロジェクト、そして革新的なシステムなど
  • プライズ:10名の審査員が、それぞれの視点で5点ずつ選び、独自の賞の名前とコメントを授与

特別賞:FabCafe Global Prize(3点)

募集概要

“Towards a Circular Bioeconomy” をテーマに、「サーキュラーバイオエコノミー」の実現に向けて、ジャンルや規模を問わず、生物学的プロセスの導入や活用を実践するプロジェクト・アイデアを募集する。
※ すべてのエントリーは自動的に特別賞の審査対象になる。
詳細はこちら:https://crqlr.com/ja/2024-special-prize/

審査基準

  • クリエイティブであるか?サーキュラーエコノミーへの洞察があるか?(for People)
  • 資源循環だけでなく、環境に対してポジティブな影響を与えられているか?(for Planet)
  • 循環型経済を目指す社会、企業の課題に対し、解決策を示しているか? (for Profit)

crQlr Awards・特別賞 受賞特典

  • 特別賞の受賞者は、crQlr SummitとExhibition企画の一環として、2025年3月に予定している東京での展示に招待。
  • 特別賞の受賞者は、上記イベントに出席するための、日本もしくは海外からの往復の交通費、および東京での最大3泊分の宿泊費を支給(各受賞者1名まで)。
  • すべての受賞者には、審査員が命名・付与するオリジナルの賞(〇〇賞)と審査員からのコメントが贈られる。これらの賞とコメントは、crQlr Awardsの主催であるLoftworkおよびFabCafeの各種メディアにて発信される。またコメントはクリエイティブ・コモンズとして扱われ、受賞者は自身のメディアやプロモーションなどの用途で自由に使用できる。
  • すべての受賞者は、受賞プロジェクトのプロモーションに使用できる「crQlr Awards Winner」ロゴキットを提供。
  • すべての受賞者は、FabCafe、LoftworkおよびcrQlrのウェブサイトとソーシャルメディアにて掲載。IDEAS FOR GOOD、Zenbird、Circular Economy Hubを含むメディアスポンサーのコミュニケーションチャンネルでも取り上げる可能性あり。
  • すべての受賞者は、2025年3月に開催予定のcrQlr Summitおよび展示会にご参加可能。

スケジュール

  • 応募期間:2024年9月17日(火)~ 2024年10月18日(金)12:00(日本時間正午)
  • 審査期間:2024年11月
  • 受賞発表:2025年1月
  • crQlr Awards Exhibition / Summit:2025年3月
スケジュール

スケジュール

審査員

審査員には、2021年以降2度目の参加となる、The Living創業者兼プリンシパル、コロンビア大学大学院建築・計画・保存研究科助教のDavid Benjamin(デビッド・ベンジャミン)をはじめ2017年のForbes「30 Under 30」リストに選出されたAir Company創業者兼CEO Gregory Constantine(グレゴリー・コンスタンティン)らなど、イノベーション、デザイン、AI、アート、モビリティ、建築、コミュニティ、テクノロジー、バイオなど、多様な分野で実績を持つプロフェッショナルが参加する。

審査員一覧

審査員一覧

1列目左より:
David Benjamin(The Living / 創業者兼プリンシパル、コロンビア大学大学院建築・計画・保存研究科准教授)
Cecilia Tham(Futurity Systems CEO兼共同創業者)
Gregory Constantine(Air Company CEO兼創業者)
Anni Korkman(Luovi Productions、Helsinki Design Week プログラムディレクター)
Renaud Haerlingen(建築家、Rotor元プリンシパル、Rotor Deconstruction 共同創業者)

2列目左より:
廣末幸子(株式会社大阪鉛錫精錬所 代表取締役社長)
Maël Hénaff(セントラル・セント・マーチンズ(ロンドン芸術大学)MAマテリアル・フューチャーズ課程主任)
Kalaya Kovidvisith(FabCafe Bangkok 共同創業者)
Gwyneth Jong(FabCafe Kuala Lumpur 共同創業者)
浦野 奈美(FabCafe Kyoto マーケティングリーダー、SPCSコミュニティマネージャー)

crQlr Awardsについて

crQlr Awards (サーキュラー・アワード)は、循環型社会を目指す世界中のプレイヤーたちを、集めてつなぎ、活動を後押しするグローバル・アワード。サーキュラー・デザインを実践するプロダクト、サービス、アート、教育、システムデザイン、都市計画など、幅広いプロジェクトがアワードに集まる。国や産業を超えたコラボレーション通じて、既存の社会的・ビジネス的規範に疑問を投げかけ、よりレジリエントで、公平かつ再生可能な未来の実現を目指す。

crQlr Awards 2023の参加国は、過去最多の43カ国を記録し、140の応募プロジェクトから28プロジェクトが受賞。受賞プロジェクトには、循環型経済への取り組みを周知・PRしていく活動の後押しとなる「crQlr」認定キットが授与された。

2023年受賞作品、国内外での展開

2023年の「crQlr Awards」で受賞した作品は、国内外でプロジェクトを紹介する活動を展開し、循環型経済の実現に向けた新しいアプローチを提示した。

海外では、バルセロナで開催された「crQlr Awards Exhibition BARCELONA」では、企業間のみならず、消費者、地域社会、環境との共生関係の重要性を強調する、欧州および日本のcrQlr Awardsの受賞プロジェクトが紹介され、国内外の企業やクリエイターとの新たな協力関係を築く機会となった。

また、バンコクでは「Bangkok Design Week 2024」の一環として、受賞プロジェクトが特別展として展示された。特に、日本企業による森林資源を活用した取り組み「日本草木研究所」が注目を集めるなど、現地のデザイナーや企業とのネットワーキングを促進し、新たなビジネスチャンスを生み出す場となった。

イベントレポート:バンコクデザインウィーク2024で、サステナブルな日本の森林が来場者の味覚を刺激

海外イベントの様子

海外イベントの様子

国内では、受賞作品を中心に、東京、京都、名古屋の3都市で「crQlr Awards Exhibition」を開催し、各拠点のサーキュラー・デザインに関連するプロジェクトが紹介され、多くの来場者が訪れた。

海外の審査員と受賞者を招いてのクロストーク「crQlr Summit 2024 TOKYO」では、座談会やパネルディスカッションが行われ、日本と海外とを橋渡しするような、持続可能な未来に向けた多様な視点とアイデアが共有された。

また、メディアパートナーや審査員との連携を通じて、受賞作品やその取り組みが国内の主要メディアに取り上げられるなど、サーキュラー・デザインの重要性や未来に問いを投げかける事例として紹介され、国内外の関心を集めた。

イベントレポート:「新しい関係性のデザイン」を実践する、crQlr Awards Exhibition 巡回展レポート

国内イベントの様子

国内イベントの様子

イベントの運営について

  • 主催 : FabCafe Global、株式会社ロフトワーク
  • メディアスポンサー: IDEAS FOR GOOD、Circular Economy Hub
  • Powered by : AWRD

(※ 画像の出典は、すべてロフトワーク)

【参照サイト】循環型経済の未来をデザインするグローバル・アワード「crQlr Awards 2024」開催
【関連記事】世界のサーキュラーデザイン先駆者は何を見た?crQlr Awards2023 審査員座談会

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