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食習慣から商品を選ぶ基準まで。エシカルな食生活をするための50のヒント

サステナブルな食
毎日の「食べる」習慣を変えるだけで社会に貢献できるとしたら、あなたはどうする?

最近、食品業界では「サステナブルかどうか」が注目テーマの一つとなっている。サステナブル(持続可能)とは、自然を守りつつヒトがこれからも豊かに生活できる状態のことだ。食においては、なるべく環境を破壊しない方法で生産したり、食品ロスをほとんど出さなかったり、食べることで地域を活性化させたり、働く人々の権利や、動物の権利に配慮したりといったことを指す。

サステナブルな食習慣をつくっていくことは、私たちの将来にとっても大切なことだ。食事をするときの考え方を少し変え、無理のない範囲で環境や地域に貢献する商品を選ぶことで、CO2の排出を最小限に抑え、食品ロスを減らし、私たち自身も健康に生きられる。本記事では、エシカルな消費者として毎日の生活に取り入れられる50のヒントを、わかりやすく紹介していく。

「食」をもっとエシカル・サステナブルにする50のヒント

毎日の食習慣編

01. 食べ残しをしない

まず最初にできることといえば、食べ物を残さないことだ。「まだ食べられるのに捨てられる」食品ロスは全国で年間643万トン(平成28年度)。毎日、日本人1人あたりお茶碗1杯分の食事が捨てられている中で、これ以上ロスを出さないためには、なるべく残さずに食べきること。自炊している場合は、作りすぎない、買いすぎないといった工夫が必要になる。

02. 「賞味期限」よりも見た目や匂いで判断する

一般的に、食品には賞味期限と消費期限が決められているが、期限がくる前に悪くなっている食材があったり、期限がすぎても平気で食べられる食材があったりする。期限が過ぎてしまったからと捨てるのではなく、見た目や感触、匂いなどで判断して、食べられるものはなるべく食べていく。

03. 自炊の習慣がない人は、自炊をしてみる

毎日の食事を、コンビニ弁当やテイクアウトの食事でまかなおうとすると、使い捨てのプラ容器のごみが多く発生する。もちろんスーパー等で食材を買うときに出るプラごみもあるが、総合的には自炊をしたほうがよりごみが少なく生活できる。

04. 野菜の皮や、余った食材が使えるレシピを試してみる

野菜の皮や根、種などには食べられるものもある。また、一部の食材が大量に余っている場合、検索エンジンで「〇〇(食材名) 使い切り」と検索すると、誰かが発明した使い切りレシピが出てくる。あまっているもので何か作れないか?を考えることは、ごみを減らす第一歩だ。

05. 作り置きレシピを試してみる

週末などのまとまった時間があれば、数日残しておけるようなおかず・小物をつくっておくと良い。余った食材を悪くなる前に調理し、毎日少しずつ食べていくことで廃棄を減らすことができるし、毎食つくるのが面倒な人にもおすすめである。

06. 全部レシピ通りに作らない

上記二つとは相反するようだが、レシピ通りの食材をすべて揃えたり、完璧な手順で料理をしたりすることは結構な手間だ。普段はあまり使わない食材ばかり残ってしまうくらいなら、少し足りなかったり、そのとき冷蔵庫に入っているものを足したりするオリジナル料理の方がサステナブルである。

07. あまった食事は、身近な人におすそわけする

食事を作りすぎてしまったときは、友人や近隣の人々におすそわけするのもいい。衛生には気を付けつつ、美味しく食べられる状態のものであれば、コミュニケーションの手段として試してみてもいいだろう。

08. フードシェアリングサービスを試してみる

食べ物を見知らぬ人におすそわけする方法、それがフードシェアリングサービスだ。国内ではTABETEやReduce Go、Foodpassportなどのアプリや、ポケットマルシェなどのプラットフォームなど数も多いので、それぞれの特徴を考えながら使ってみてはいかがだろうか。

Reduce Go、TABETE、Foodpassport… どれがおすすめ?国内の食品ロスがもらえるアプリまとめ

09. 冷蔵庫の中身を見るクセをつける

毎日料理をしている人にとっては当たり前のことかもしれない。自分がどれだけの食材を必要としているかは、買い出し前に冷蔵庫をみて確認することを徹底することで、余分な食品購入を避けることができる。イギリスでは、外出先でもアプリで冷蔵庫の中のものを確認できるカメラが登場した。

家庭の食料廃棄に終止符を。冷蔵庫の中身を教えてくれるスマートワイヤレスカメラ

10. 食品が長持ちする保存方法を知る

食品によって、ベストな保存方法は変わる。食材ごとに冷凍保存や常温など、適切な保存をすることで、より捨てられる食材は減っていくだろう。

たとえば、ジャガイモ、トマト、ニンニク、キュウリ、タマネギなどの野菜は、冷蔵せず室温で保管するのがいい。これらは、食品の熟成をうながすエチレンガスを生成するので、冷蔵庫に入れている他の食材を腐らせてしまうことがあるからだ。熟成中にエチレンガスを生成する主な食品は次の通り。

    • バナナ
    • アボカド
    • トマト
    • カンタロープ
    • 洋ナシ
    • ネギ

腐敗を避けるために、ジャガイモやリンゴ、葉菜、ベリー、ピーマンなどのエチレンに敏感な食材からは遠ざけるよう意識してみよう。

11. ヴィーガン・ベジタリアン生活をしてみる

「肉食」が気候変動に与える影響の大きさは、複数の研究から明らかになっている。消費者として菜食主義や完全菜食といわれる生活をすることには大きな意義がある。しかし無理なく続けられることが大切なので、まずは週に1回だけ動物性食品を抜くなど「フレキシタリアン」な生活を送ってみよう。

【2020年最新版】Vegan(ヴィーガン)に対応するレストラン・食品・事例まとめ

12. 自宅でぬか漬けをしてみる

日本古来の文化である ぬか漬けは、乳酸菌によって自分の健康を保つだけでなく、食材の寿命も長くしてくれる。近年は市販のぬか漬けキットにより、気軽にぬか漬けを楽しめるようになったので、ぜひ一度試してみるといいだろう。

13. 自分で野菜を育ててみる

いわゆる家庭菜園、家庭栽培と呼ばれるものは、自分が消費する側だけでなく生産する側になれる体験だ。スーパーで見かける野菜ができるまでには、どのような過程や苦労があるのか。都市部のマンションのベランダなどでも、小さな野菜を育ててみることでこれらの経験が得られるのは大きい。

野菜を育てる人と野菜が欲しい人をつなぐプラットフォーム「grow SHARE」

14. 自分で動物を育ててみる

牛や豚、鶏など、自分が食べる動物を自分の手で育てる。これを経験することは、命の重みを知ることと同時に、普段食べているものへの感謝の気持ちにつながる。現在、さまざまな地域で短期間の農場体験などできる場所が増えてきているので、動物と触れ合う機会を持つのは良いだろう。

15. 「とれたて」を食べる

植物でも動物でも、「とれたて」の新鮮さとエネルギーに勝るものはない。普段はスーパーで食材を買っている人でも、たまには生産者から直接買えるマーケットや、生産地の近くに行ってみる経験をしてみてはどうか。

16. 生産者を見つけ、連絡してみる

自分が食べるものを誰が作っているのか、考えたことはあるだろうか。自分の体を形作る食品のルーツをたどることは、農家や漁師として働く人々の環境・状況を知り、普段何気なく食べているものへの考え方を見直す機会にもなる。

17. 紙皿・紙コップではなく、何度でも使える食器を使う

「使い捨て」によるごみを増やさないための選択として、何度でも洗って使える食器を基本的には使っていきたい。プラスチック容器を捨てないためごみの容量が増えないことや、良い食器は一度買うと長く使えることから、経済面でも、環境保護の面でも合理的な選択となる。

18. キッチンペーパーの代わりにふきんを使う

ちょっとした台所の汚れを拭くものは、キッチンペーパーである必要はない。ふきんを使ったり、フライパンの油汚れ等にはいらない布を使ったりすることで、ペーパーの大量消費を防ぐことができる。

19. 生ごみのコンポストに挑戦してみる

野菜の皮や卵の殻などの生ごみが出たら、堆肥化(コンポスト)もおすすめだ。家庭の生ごみを減らし、野菜をつくるための良質な土をつくることができる。ベランダなどでできる段ボールコンポストや、バッグ型のおしゃれな「LFCコンポスト」などは、都市部でも気軽に挑戦できるだろう。

都市でも始められる小さな循環を。野菜の宅配・種の販売とコンポストがセットで登場

20. プラスチック容器は洗ってリサイクルする

プラスチック容器は軽く洗って乾かし、分別しよう。自治体にもよるが、そうすることで再生されたり、マテリアルリサイクルされたりする。本当はプラ容器自体を持たない方がより環境にはやさしいが、使うのであれば、何か次のもののためになるようにしっかり洗い、責任をもって捨てることが大切だ。

21. 食品ラップは生分解できるものを選ぶ

プラスチックの食品ラップの代替品として、近年は木のゴミとカニの甲羅でできたラップや、何度でも使えるポリエステル生地と熱可塑性ポリウレタンのラップが登場している。日本では、ミツロウ(ミツバチの巣の原料)のラップを購入することができる。

楽しく料理。サステナブルに生きる家族が、何度も使えるミツロウのラップを作る

22. 自分が出している生ごみの量を記録してみる

普段、自分がどれくらいのごみを出しているのか把握しているだろうか。現在のごみの量がわかると、削減のための目標が立てやすい。しかし、ごみを出すたびに重量をはかるのは大変なので、まずは「1週間に何袋ごみ袋を出しているか」を記録してみてはいかがだろうか。

23. 自分にあった食生活を見つける

自分にあった食生活や食のサイクルを理解しておくことも大切だ。1日2食で満足するのか、肉や乳製品は食べなくてもいいのか。「一般的」とされている規範に合わせるのではなく、自身の体と相談しよう。そうすることで無駄な買い食いや、体に合わないものの購入を防ぐことができる。

24. 食べ物に関する考え方を、身近な人と話してみる

食べ物に関する価値観は人それぞれだ。しかし私はヴィーガン生活をしたい、なるべくごみを出さずに生活したい、などの考えを家族や友人などを共有しておくことで、多様な価値観を周囲に広げることはできる。

25. オーガニックやフェアトレード等の認証を知る

食品に関する認証は多くある。一部だけでも知識として身に付けておくことで、賢い消費者になれる。食べ物を選ぶときの一つの基準にしてみよう。

国内で見かける代表的な認証はこちら。

  • 国際フェアトレード認証ラベル(フェアトレード食品)
  • WFTO保証ラベル(フェアトレード食品)
  • 有機JASマーク(オーガニック食品)
26. SNSで話題のヴィーガンレシピを参考にする

日本では、手軽にヴィーガン料理を選択できる機会が少ないのが現状だ。そんなときは、SNSを中心に発信されているヴィーガンレシピ「ブイクック」を使い、自宅で美味しい料理を作ってみるのも良い。

誰もがヴィーガンを選択できる社会へ。ヴィーガンレシピ「ブイクック」創設者・工藤柊さんが目指すもの

27. 食に関する良い取り組みをSNSでシェアする

近年、食品業界はサステナビリティに関してさまざまな取り組みを行っている。本記事の中からでも良いが、もし一つでも良いアイデアを見つけたら、まずはSNSで「シェア」してみよう。良い取り組みはどんどん広げることで、他の人々の行動や、企業に影響を与えることができる。

28. 食のサステナビリティについて、自分もブログやSNS等で発信してみる

シェアやリツイートだけでなく、自分でも情報を集めて発信できるようになったらさらに良い。何もインフルエンサーになる必要はないが、サステナビリティについて発信している人が身近にいるというだけで、周りの人々に意識をさせることはできる。

29. キッチンでは、自分の創造力を使う

食生活をよりエシカルにすることは、実はクリエイティブなことなのだ。なぜ野菜の皮は食べられないと思っていたのだろう、なぜレシピ通りに作らなければと思っていたのだろう。そんな常識を疑うことから、違いは生まれる。

料理レシピのコミュニティサイトを運営するクックパッドは、自由な発想で行う「レシピのない」料理バトルを開催することで、人々の意識を改革している。

料理で社会は変えられる。食品ロスを使った料理バトルが伝えたかったこと

30. 素材、そして作った人に感謝して食べる

日本の文化として根付いている、食前の「いただきます」。料理を作った人や、素材となった命に感謝する意味で使われているが、忙しいと言葉の意味を深く考えることはなくなりがちだ。これを今一度意識しなおし、私たちを生かしてくれている食に日々感謝しながら過ごすことは、食を軽視することなく、社会で起こっていることに目を向けることにもつながる。

毎日のお買い物編

31. マイバッグを持ち出しやすい場所に置いておく

有料かつ、石油の余り物を使用しているレジ袋をもらわないようにするための工夫。マイバッグを家の持ち出しやすい場所に置いておくことで、買い物にいくときに持って行き忘れることを防げる。

ちなみにカナダのスーパーでは、マイバッグを忘れた人々に渡すレジ袋のデザインを「持ち歩くのが恥ずかしい」ものに変更してしまうことで、マイバッグを持参する人を増やしている。

カナダのスーパー、「持ち歩くのが恥ずかしいレジ袋」でエコバック持参を促す

32. 折り畳めるマイバッグを常にカバンに入れて持ちあるく

普段家から出かけるときはマイバッグを持参しているのに、仕事や学校の帰りに買い物をするときに限って持っておらず、仕方なく有料のレジ袋をもらうことはないだろうか。折り畳めるサイズのマイバッグを常にバッグに入れておくことで、かさばらず、快適に買い物ができる。

33. 空腹の時に買い物をしない

空腹時の買い物はおすすめしない。なぜなら、人によってはキャパシティを超えた余計な買い物をしてしまうことがあるからだ。買ったものだから食べなければ、と無理やり胃に詰め込んだり、食べ残しをしてしまったりすることにつながる。

34. ファーマーズ・マーケットで買い物をする

地域の生産者が集まって直接販売するファーマーズ・マーケットが、全国各地で開催されている。そこで買い物をすることは、生産者と直接つながる機会であり、地産地消の文化を育てることにつながる。

35. 量り売りのお店で買い物をする

いわゆる「バルクストア」では、量り売りでの購入が可能だ。購入したものを入れる容器や、買い物袋は基本的に自分で持っていくことになり、無駄なごみを増やすことがない。パスタやシリアルなどから、コーヒー豆や味噌、キムチの量り売りなどマニアックまで、探してみるといいだろう。

▶ 日本の「量り売りショップ」が見つかる!マップとリストで一挙に紹介(外部サイト)

36. 地元のお店で買い物をする

地域貢献するのに一番手っ取り早い方法は、その地域のお店でお金を使うこと。一人でも多くの人が、全国チェーンのスーパーではなく地元の個人店で買い物をすることで、地域でお金をまわすことができる。需要が生まれれば、雇用も生まれる。

37. 地元のレストランで食事をする

レストランでの食事をするときにも、できるだけ個人経営のお店で食べて、地域にお金をおとしていきたいところ。家の近くでお気に入りのお店を見つけることは、一つの楽しみにもなるだろう。新型コロナの感染が心配であれば、デリバリーを頼んだりテイクアウトをしたりという方法もある。

38. 「醜い」野菜も愛す

スーパーにいると、私たちはつい形がよく大きさもある野菜を選びがちだが、見た目が悪い野菜や、形の悪い野菜なども栄養分は変わらないので、買うことで廃棄を防ぐことができる。

規格外の野菜に関しては、フランスの大手スーパーカルフールが少し過激なプロモーションを展開したこともある。スーパーの一角を黒一色で染め抜き、「違法」な規格外野菜を売るブラックマーケット(闇市)を演出した。

青果版フランス革命?大手スーパーカルフールが開く「規格外野菜のブラックマーケット」

39. テイクアウトの容器について、聞いてみる

新型コロナの影響で多くのレストランが2020年3月ごろからテイクアウトの食事を提供し始めたが、その代償として容器のプラスチックごみは大幅に増えた。(※1)

そこで、思い切って「一つの容器にまとめてくれませんか?」や「マイ容器を持ってきてもいいですか?」と、お店の人に聞いてみよう。もしかしたら、お店側としても、毎回包装のために使っていたプラスチックを使わなくていいのでコスト削減になるかもしれない。

40. お店に意見を出してみる

お店に対し、顧客としての想いを伝えることは大切だ。方法は本社にメールでも、お店によっては置いてある意見ボックスでも良い。「生産過程をウェブサイトに掲載してほしい」や「レジ袋は基本渡さないほうがいいと思う」「こうすればもっと買いたくなる」などの意見が複数届くことで、企業は変わっていく。

食品を選ぶポイント編

41. 季節の食材を選ぶ

食材の栄養価がもっとも高まる時期に収穫し、食す。健康にいいのはもちろんだが、ここではもう一つ重要なポイントを抑えておきたい。食材の産地からお店までの距離、「フードマイレージ」だ。

季節に合わない食材(たとえば冬のトマトなど)を買うということは、それだけ遠い地域から運ばれてくるということで、輸送にかかる燃料やCO2が多くなる傾向にある。

42. 国産・地元産の食品を選ぶ

こちらも、環境面ではフードマイレージをできるだけ減らすこと、社会面では地元でお金を循環させるというメリットがある。

43. 顔の見える食品を選ぶ

誰が、どのように食材を作っているかがわかる商品を手に取りたい。生産者がわかるということは、食の安全性が確保されているのかどうかや、家畜をどのように扱っているのか、などを見える化しているということだ。また、生産者との関係づくりをすることで、より信頼性の高い食を選ぶことができる。

44. できるだけ植物性を選ぶ

肉や乳製品など、動物性の食品をつくる過程で排出されるCO2やメタンなどの環境への影響は14%と大きく、地球上のすべての交通手段(車や列車、飛行機など)から排出される量とほぼ変わらない。いま「プラント・ベース(植物由来・植物性)」の食品を選ぶことは、よりエコな商品が売れるという潮流をつくることにつながる。

45. 過剰包装されていない食品を選ぶ

スーパーなどでは、プラスチック容器に入れられた食品をよく見かける。これにより食の鮮度は保たれるので「プラスチックが悪」とは一概にいえないが、基本は使い捨てなので、自炊してもごみが増えることは問題だ。

地元の生産者とのつながりが持てる直売所やファーマーズマーケットなどで買い物をすれば、輸入するお店よりも安く、包装材に含まれる有害な物質を含むことがないのでおすすめだ。

46. オーガニック食品を選ぶ

土壌の特性を生かして栽培する農法によって生まれ、農薬や化学肥料を使わないものオーガニックな食品。美味しく、健康にも、環境にも好影響を与えるものだ。ただし、「オーガニック」と一口にいっても残留農薬があったり基準に則っていないものもあったりするので、まずは見分け方をチェックしてみよう。

オーガニック(有機栽培)とは・意味

47. フェアトレード食品を選ぶ

フェアトレードとは、わかりやすくいうと、貧しい地域で働く食品の生産者と対等な関係性をつくり、食品をより適切な価格で買い取ることだ。この仕組みにより、コーヒー豆農家や、野菜の農家など、さまざまな生産者の生活が守られている

フェアトレード商品を買う基準については、下記の記事にくわしく書いてある。

【わかる、えらぶ、エシカル#4】生産者の暮らしを守る。「フェアトレード」商品を買おう

48. 「スロー」な食品を選ぶ

早く・安く・美味いが、健康や地域のお店を壊すファストフードに対抗して登場したのがスローフード。ジャンクフードの人気チェーンの存在や、レンジでチンしてすぐに食べられるものがあふれた現代の食生活を見直す運動だ。オーガニック食を含め、より健康的で、地域に根ざした食品を食べていくことが自分と社会のためになる。

49. 持続可能な方法で調達されたシーフードを選ぶ

サステナブル・シーフードとは、持続可能な漁業・水産業で獲られた魚介類で作られた食べ物のことだ。具体的には、希少種の絶滅や、それによる海の生態系破壊を引き起こさない食べ物を指す。サステナブル・シーフードには「天然」と「養殖」の2種類があり、それぞれ認証マークがあるので、買い物をするときの基準にするといいだろう。

サステナブル・シーフードとは・意味

50. 食の背景・ストーリーを発信している企業の商品を選ぶ

サステナビリティに真摯に取り組んでいる企業を見分ける方法の一つは、食品ができるまでのストーリーを発信していることだ。単に「エコ」や「天然由来」などの耳障りのいい言葉をつかうだけでなく、生産工場や農家、商品がつくられるまでの過程をしっかりと透明化して、公開していることを重視して買い物をすることで、本当にいい取り組みをしている企業を応援できる。

まとめ:スマートな消費者になるために

今回記載した50のヒントの中には、すでに生活に取り入れているものもあるのではないか。

完璧でエコで、ていねいな暮らしをする必要は、決してない。楽しく、そして無理のない少しずつ範囲で行動していくことが、サステナブルな食生活を続ける秘訣だ。しかし、「毎日の選択が社会をつくる」と言われる通り、消費には力がある。何か食べようと思ったとき、買い物をするときに、ぜひまたこの記事を思い出してほしい。

(記事監修:サイハテ運営チーム)

※1 急増するプラごみ 外出自粛が影響? 自治体に危機感
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